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No.0011

今回より、新しいシリーズ「現代に生きる職人芸」が始まります。今日のテ
ーマは、ヘラ絞りですが、ヘラ絞りについて知るにつれ、職人の技の奥深さ
を、改めて思い知らされました。他にも、脈々と次の世代へと伝えられる職
人技を、これから紹介させていただく予定です。

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【01 現代に生きる職人芸】人間の手による加工:ヘラ絞り
【02 振動応用機器 一口メモ】 粘弾性測定装置

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┃01┃ 現代に生きる職人芸
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■ 人間の手による加工:ヘラ絞り
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┃NCマシン、CAD/CAMの導入、世の中は総デジタル化。
┃しかし、その中で忘れられがちなのが、機械が置き換えることができない
┃職人の技。このコラムではそのような職人技を紹介したい。
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■人間の手による加工

皆さんは先々週打ち上げに成功したHⅡAロケットの先端部が機械加工ではな
く、人間の手によってヘラ絞りで製作されたことをご存知だろうか?鍋から
パラボラアンテナまで、絞り加工の用途は広い。絞り加工は、現在NC化され
たスピニングマシンなども出回っているが、形状が複雑になればなるほど人
間の経験と技術が必要になってくる。

■10世紀よりつづくヘラ絞り

ヘラ絞りは10世紀までさかのぼることができる古い加工技術だ。材料の板を
回転させ、ヘラと呼ばれる金属棒で板を型に押しつけながら伸ばしていく塑
性加工である。金型が雄型しかいらないため、イニシャルコストが安く、試
作や多品種少量生産に向く加工法として知られている。このヘラ絞りが、精
度の点で、いまだに機械が人間に追いつけない分野の一つだ。

■職人の技

この絞りの難しさは、ヘラで材料を押すときの押し加減だ。金属は押すと、
「スプリングバック」といってはねかそうとする力が働く。そのため、画一
的な力の入れ方ではだめで、力を入れたり、緩めたりと微妙なバランスが必
要となる。これができないと厚さの均一な精度の高い製品はできない。これ
が機械が職人技に勝てない理由だ。

■ヘラ絞りの行方

ヘラ絞りにおいても、量産の仕事は、人間の手だけではやっていけない。数
をこなすために、ほとんどの絞り加工の会社がNCスピニングマシンを導入し
ている。しかし、NCスピニングマシンもプレイバックNCマシンで職人による
ティーチングが必須である。しかも、高い精度が必要とされるケースでは、
NCマシンは職人芸に及ばない。ヘラ絞りにおいては、まだまだ、職人芸が、
必要とされる時代が今しばらくつづくようである。

このような職人の技を守り続けている会社の一つ、よろづ絞製作所を次の機
会にて紹介したい。


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┃02┃振動応用機器 一口メモ
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■ 第三回 粘弾性測定装置
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振動装置は、物質の特性の測定にもよく用いられます。その例としては、
その物質のもつ磁化の強さ、帯磁力、粘弾性などいろいろありますが、今
日は、粘弾性測定装置を紹介します。
粘弾性測定装置の基本的な仕組みはシンプルです。通常、試料の下端を振
動装置に固定し、上端も固定した後、様々な周波数、強度の振動を加え、
その試料の粘弾性を測定します。
粘弾性は、温度によって大きく変化しますから、その試料が使われるすべ
ての温度領域で試験する必要があります。周波数、強度、揺れ、温度、そ
の他、いかにその試料が実際に使われる環境を再現できるかが測定の鍵と
なります。

▽粘弾性測定装置と振動応用機器の詳細はこちら
https://business.atengineer.com/asahi/

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