精密に追加工を施すのは至難の業とされている、24種の導電性セラミックスへの放電加工にも対応します。
事例
【SiC素材で精密ガラスレンズの金型作成事例】
形彫り放電加工で寸法精度0-2μmを実現
通常、ガラスレンズの作成は、ガラスビーズを500度C以上の高温状態にして金型に乗せ、時間をかけて押し付けるという「熱間プレス成形法」になります。
金型にはDLC(ダイヤモンドライクカーボン)というコーティングを施してありますが、金型材料の熱膨張によりDLC膜が剥がれ、少ない時には数十から数百ショット程度で金型として継続使用が困難になります。
そこで、熱膨張係数が小さく高温時での使用に最適な「SiC(炭化ケイ素)」を使用しての金型作成に注目が集まっていますが、SiC(炭化ケイ素)は非常に硬く脆い材料でチッピング破壊を生じさせずに高率的に加工を進める事が可能な加工ノウハウの確立が課題となっております。
しかも、最終工程では極めて高価な専用機と単結晶のダイヤモンド工具などを用いる必要があるので、工具だけで10万円程度かかってします。しかし、放電加工であれば工具代は数千円で済むので断然安く、前工程として高品位・高精度に任意の形状に成形可能であれば放電加工法による高率的な加工方法の導入は検討の価値が大いにありそうです。
橋川製作所では、SiC(炭化ケイ素)金型の「チッピングレス高効率放電加工法」の確立に成功し、最先端のニーズにお応えすることが可能となりました。
今回作成した、精密なガラスレンズ用のSiC(炭化ケイ素)金型は、最終的に鏡面加工(ラップ加工)を行いナノレベルの要求精度までに仕上げます。
その前工程として、形彫り放電加工で曲率Rの精度を0-2μm以内までに仕上げました。
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