2008年5月12日
ローム株式会社
(コード番号6963)
IEEE802.11b/g準拠ベースバンドプロセッサ搭載
無線LANモジュールをロームが開発
半導体メーカのローム株式会社(本社:京都市 http://www.rohm.co.jp)はこのほど、組み込み用途向けに自社のIEEE802.11b/g準拠のベースバンドプロセッサを搭載した2.4GHz帯無線LANモジュールBW9419を開発しました。
このベースバンドプロセッサは高度な暗号承認処理を実現するIEEE802.1Xプロトコルを内蔵し、無線LAN機器との間でセキュリティ機能に加え、暗号承認システムをもつ無線通信を簡単に実現できます。またBW9419はモジュールでの供給のため、高度なノウハウを必要とする高周波回路設計が不要となり、セットに容易に無線機能を実現できます。
昨今、有線LANに迫る高速通信を実現する無線LAN機能は、インターネットに繋がるノートPCやルータや無線LANアダプタなどの周辺機器を始め、IPカメラやIPフォン、デジタルスチルカメラやネットワークコンポ、POS端末やネットワークプロジェクタへと急速に搭載が進んでいます。しかし知的所有権を有する動画や個人情報等あらゆる情報がやり取りされるため、通信規格への対応はもとよりセキュリティや暗号認証の規格への対応も求められています。またセットメーカが組み込み用途で無線LAN機能を実現するには、高周波回路の設計に周辺部品の選定も含めた高度なノウハウと高価な測定環境が必要となり、容易に満足いく特性を出すのは困難でした。
今回ロームが開発したBW9419は、ベースバンドプロセッサにIEEE802.11b/g準拠の無線通信機能と各種暗号プロトコルを搭載したIEEE802.11i準拠のセキュアエンジン機能、高度な認証システムを実現できるIEEE802.1Xプロトコルまでを全てを内蔵したBU1803GUを採用。その他RF用LSI、EEPROM(BU9847GUL)、LDOレギュレータ(BH8521HFV)とともにモジュール化を実現しました。これにより高度なノウハウと高価な測定環境を必要とする高周波回路の設計が不要となるため、短期間に無線機能搭載のセットが実現できます。
また一般に普及する無線LANモジュールのメーカでベースバンドチップから開発・製造するメーカは現在ロームのみで、ファームウェアの変更を伴うベースバンドチップのカスタマイズの要求にも、ロームならフレキシブルに対応可能です。
この新製品は、今年5月からサンプル出荷(サンプル価格:10,000円)を開始し、8月から当面月産10万個規模で量産を開始する予定です。ベースバンドプロセッサBU1803GUは、前工程をローム本社(京都市)で、後工程をローム福岡(福岡県)で、そして無線LANモジュール(BW9419)の組み立てをローム大連(中国:大連)で行います。
ローム株式会社
〒615-8585 京都市右京区西院溝崎町21
Website www.rohm.co.jp
<お客様からのお問合せ先>
ロームお客様コール
TEL(075)311-2121, webmaster@rohm.co.jp
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1.『BW9419』の主な特長
1)無線LANシステムLSI(BU1803GU)、2.4GHz帯RF用LSI、EEPROM(BU9847GUL)、LDOレギュレータ(BH8521HFV)を搭載し、RFを含め細かな調整が不要
2)無線LAN準拠規格処理をモジュール内で行うためソフトウエアのポーティングが容易
3)IEEE802.11b/g準拠ベースバンドプロセッサにより最大54Mbpsの通信速度を実現
4)IEEE802.11i準拠セキュアエンジンにより各種プロトコル(64bit/128bitWEP,TKIP,AES)に対応。
5)ホストインターフェースとしてSDIOおよびSPIに対応6)各種OSに対応したデバイスドライバに対応
(WindowsMobileTM Version.5.0,Linux,μItron,その他カスタムOSやOSレスシステムへのポーティングサポート可)
6)3.3V単一電源動作
7)モジュールサイズ: 17mm×17mm×2.3mm(実装しやすい1.27mmピッチ端子)
2.用語説明
・ベースバンドプロセッサ
通信に最適な信号への変調、そして通信信号から元の情報信号への復調を行うためのLSIをいう。
・IEEE802.1X
IEEE(米国電気電子技術者協会)の802委員会が制定したLANの標準規格。無線LAN上で認証と動的なキーの生成および配送についての取り決め。有線LANでポートアクセス管理を行うためにも用いられる。RADIUSのプロトコルを用いる。
・IEEE802.11a/b/gとIEEE802.11i
IEEE(米国電気電子技術者協会)でLAN技術の標準化を制定している802委員会が定める無線LANの標準規格IEEE802に属する無線通信とセキュリティに関する規格。
無線に関する規格
無線LAN規格 | IEEE802.11a | IEEE802.11b | IEEE802.11g |
送受信周波数 | 5.2GHz帯 | 2.4GHz帯 | 2.4GHz帯 |
データ転送レート(Mbps) | 6, 9, 12, 18, 24, 36, 48, 54 | 1, 2, 5.5, 11 | 6, 9, 12, 18, 24, 36, 48, 54 |
キャリア変復調方式 | OFDM | DSSS, CCK | OFDM |
データ変復調方式 | BPSK, QPSK, 16QAM, 64QAM | DBPSK, DQPSK | BPSK, QPSK, 16QAM, 64QAM |
IEEE802.11iは無線LAN用セキュリティ規格。認証方式や暗号化方式、暗号化キーの取り扱いについて規定している。
・プロトコル
ネットワークを介して機器同士で通信を行う上で、相互に決められた約束事の集合。通信手順や通信規約とも呼ばれる。
・無線LAN
無線通信でデータを通信するLANのこと。特にIEEE802.11諸規格に準拠した機器で構成されているネットワークのことを示す場合が多い。各端末には無線LANカードが必要で、『アクセスポイント』と呼ばれる中継機器を経由して行う通信(インフラストラクチャー通信)とアクセスポイントを介さず無線LANカード同士が直接行う通信(アドホック通信)とがある。
・SDIO(エスディーアイオー)
パソコンやPDAなどに機能を追加するのにSDカードスロットを利用するためのインターフェースの規格。
PCカードなどよりも小さな形状のスロットやカードが利用できるため、ノートパソコンより筐体の小さなPDAでよく採用されている。
・SPI(エスピーアイ)
シリアル伝送による読み書きを行うことで、信号線を大幅に削減することを目指し米モトローラが開発したインターフェースのこと。基本的には4線式のインターフェースで、Masterからのリクエストに応じてSlaveが動作。主にフラッシュメモリなどによく使われている。
・ファームウェア
ファームウェアは電子機器を制御する為の基本的なソフトウェアで、機器に搭載された不揮発性メモリに格納されている。
最近では新しい機能を追加したり不具合を修正するため新しいファームウェアをインターネットなどを通じて配布することがある。
3.製品写真

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