![]() |
No.0089 2004年3月31日 ┏━┳━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ┃●┃ 金型治具等の特注部品を3次元データで一括発注 ┗━┻━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 自動車・家電メーカーでは、3次元CADを利用した設計が標準となり、メー カー間では、3次元データでのやり取りの出来る環境が整いつつあります。 しかし、金型や治工具等の特注部品加工は最終的に中小の加工メーカーが 対応する場合が多く、3次元対応環境が十分整っていないという現状もある ようです。 そのため、特注部品は、従来通りの2次元図面で加工を行っているケースが 多く、発注側は3次元で設計を行った後、さらに加工業者向けに2次元のペー パー図面を準備し、その図面でやり取りをする作業が発生しています。 この問題に着目し、新サービスを開始したのが(株)ハヤシです。 今回は、同社の取り組みを紹介しましょう。 ※※※※※※※※※※※【 ここにフォーカス! 】※※※※※※※※※※※ 特注加工部品を3Dデータで受注。製作から納品までを効率化! 「 ハ ヤ シ 」 ※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※ ■発注企業は3次元データを渡すだけ。特注部品加工を一括請負  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ (株)ハヤシは金型治具部品などの特注加工を得意とする商社。 同社は、発注企業からの加工依頼を3次元データで受け、社内で2次元図面 に変換します。そして、3次元CAD対応の可否に関わらず、コスト、納期、 品質等の条件に対応可能な加工メーカーを選定し、加工依頼、工程管理、 加工品の納入まで一括対応をされています。 発注企業はこの環境を利用することで、3次元CADに対応できる企業に限定 されていた3次元データでの発注業務を、擬似的にすべて3次元で行うこと ができます。 これにより、2次元のペーパー図面手配などの作業が削減されると同時 に、短納期化、コスト削減などの可能性が広がり、30%以上の短納期化 を実現した例もあるとのこと。 また、IGES、TDEX、DXFなどの各3次元CADデータの変換等も行ってお り、3次元データから加工物手配まで、商社の新しいビジネスモデルと して注目を集めています。 ▽本メールマガジンへのご意見ご感想はこちらまで! info@atengineer.com ---<ミニ用語辞典>----------------------- IGESとは、Initial Graphics Exchange Specificationの略で、米国防省が 主導して策定された3次元データフォーマットで、3次元CADデータ形式のデ ファクトスタンダード。IGESを元に、日本自動車工業会がJAMA-IGESを作成。 TDEXとは、Toyota Data EXchange standard formatの略で、トヨタ自動車が 規定しているデータ授受用の中間フォーマット。 DXFとは、Drawing Interchange File の略で、Autodesk社が規定している AutoCADの外部ファイルフォーマット。異種のCAD間でデータを受け渡しする 際に利用される。 ---------------------------------- |