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No.0092 2004年4月8日 ―――INDEX ―――――――――――――――――――――――――――― 1.認定/承認TLO(株)キャンパスクリエイトとは!? 2.技術紹介:レーザーによる樹脂溶着の共同研究可能技術 ―――――――――――――――――――――――――――――――――― 当サイトでは各機関と協力し産学連携支援を強化することになりました。 その第一弾として、認定/承認TLOである(株)キャンパスクリエイトと 提携を行い、電気通信大学の研究テーマ・特許情報等で、特に製造業に応用 が可能と思われる情報を厳選し、発信ししてまいります。 今回はその第一回目ということで、提携先であるキャンパスクリエイトのご 紹介と、電気通信大学研究テーマの第一弾をご案内します。産学連携にご興 味を持ちの方は、是非ご活用ください。 ┏━┳━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ┃●┃ 認定/承認TLO(株)キャンパスクリエイトとは?! ┗━┻━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ※TLOについては末尾「ミニ用語辞典[1]」へ キャンパスクリエイトは、実践的産学連携を目指して、電気通信大学の教官 と同窓生の出資により設立された株式法人です。2003年2月、3番目の認定 TLO、29番目の承認TLOとして認証されました。 これにより、国有財産の使用が許可され、電気通信大学共同研究センター内 に拠点を開設し、産学官連携支援業務をされています。 今までの研究テーマは事業化までを意識せずに研究したものが多く「だから、 それを売り歩くだけではダメ」と発想し、「コンサルタント業」を経営の柱 に挙られています。 具体的には、まず、企業側の技術的な課題を尋ねる。そして、その解決にふ さわしい技術を大学内で探す。ない場合は開発を依頼する、という他の支援 機関とは一味違う実践的な取組みをされています。 この“研究営業”と、具体化する場合の依頼企業/大学/研究者間の取引条 件の調整、契約手続きのサポートまで対応する実践支援体制により、連年黒 字化を続けています。 ┏━┳━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ┃●┃ レーザーによる樹脂溶着の共同研究可能技術 ┗━┻━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■レーザー溶着の可能性を広げる技術を研究  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ※レーザービーム溶着については末尾「ミニ用語辞典[2]」へ 電気通信大学に下記の実現を目標とした研究をされている研究室があります。 この技術/ノウハウを利用し、レーザー溶着技術/装置開発の共同研究が 可能です。 (1) 高分子材が着色部材どうしでもレーザー接合を可能にする (2) 高分子材が透明部材どうしでもレーザー接合を可能にする (3) 接合部の温度と位置のセンシングとフィードバックを可能にする (4) 立体形状部品の接合を可能にする ■色を選ばないレーザー溶着(カラー材料同士の溶着)  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ レーザー溶着の基本は、透明と黒色というように「色を選ぶ」という条件が ありました。同研究室では人間の目には有色に見えるが、レーザーの波長に 対しては約40~50%の吸収率を持つ透過体を開発。カラー材料同士の溶 着を実現されています。 また、約40~50%の吸収率をもつ透過体を利用すると、溶着強度が向上す る結果も。着眼点を変えることで、レーザー溶着は様々な特性があるようで す。 透明な材料どうしの場合は、材料間に光吸収性材料を挟み込み溶着しますが、 光吸収性材料は原則有色で溶着面に光吸収性材料の色が残ってしまう問題が 生じていました。そこで、加工前は有色で加工後は極めて無色に近い状態に なる顔料研究等をされています。 ■フォグランプなど複雑な形状の高分子材の接合に!  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ 温度センサー、加工点位置センサーとレーザー出力制御を組み合わせ、加工 点での温度を一定に保つことにより接合ムラを解消。レーザーから加工位 置までの距離を保つことで、煩雑なロボットのティーチング量の軽減に活 かせる装置を開発されています。これまで、自動車フォグランプなどの3 次元形状品のレーザー溶着の実績があります。 ※今後も研究テーマごと共同研究事例などをご紹介してまいります。どうぞ お楽しみに! ▽本メールマガジンへのご意見ご感想はこちらまで! info@atengineer.com ---<ミニ用語辞典[1]>-------------------- ※TLOとは Technology Licensing Organization(技術移転機関)の略称で、大学の 研究者の研究成果を発掘・評価し、特許化及び企業への技術移転を行う法 人。大学発の新規産業を生み出し、得られた収益を更なる研究資金として 大学や研究者に還元することで大学の活性化を行うことを目的とします。 TLOには承認TLO/認定TLOの2種があり、「大学等技術移転促進 法」に基づき事業計画が承認・認定された事業者のうち、前者が「国立大 学教官個人/公私立大学及び教官個人の有する特許」を扱え、後者が「国 有特許(国立大学、国の試験研究機関の有する特許)」を扱えます。 ---------------------------------- ---<ミニ用語辞典[2]>-------------------- ※レーザー溶着とは レーザービームを活用した樹脂部材の接着(溶着)法。意匠性(見た目) の向上、精密部品組み込み等で超音波溶着等では不良が発生する場合の 対策や、リサイクル性の向上などで注目を集めた加工法です。 レーザーを透過させる部品(光透過性部品)とレーザーを吸収させる部 品(光吸収性部品)を重ね合わせレーザー照射を行うと、後者が加熱し 熱伝導により前者も加熱、両者が溶融し溶着が実現します。 光透過性部品同士であっても、間に光吸収性の「顔料」「染料」を挟み 込むことで溶着が可能です。 ---------------------------------- ────────────────────────────────── ご確認ください!あなたの会社ではまだ使用済み溶剤を廃棄していませんか ◆シンナー、アセトン、トルエン、キシレン等の廃溶剤を自社内で再生可◆ 一斗缶に入れたまま回収処理可能!廃棄コスト削減に廃溶剤回収再生装置を http://www.atengineer.com/taisei/ ────────────────────────────────── |