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No.212 2005年01月16日 ┏━┳━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ┃●┃構内位置情報システムWPS=フォークリフト等の位置を自動取得 ┗━┻━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 工場や倉庫での構内作業中のフォークリフト等の位置を「GPS(*)」のよ うな感覚で自動的に位置検出可能なシステムです。 3次元での位置検出が可能なため、フリーロケーションの倉庫に置いたパレ ット等の入出庫管理や、フォークリフト作業の動線改善等に活用できるデー タを取得できます。今回は、開発元である(株)アイオイ・システム様を紹 介いたします。 ※※※※※※※※※※※【ここにフォーカス!】※※※※※※※※※※※※ 構内位置情報システムWPS「(株)アイオイ・システム」 フリーロケーションの倉庫でのパレット入出庫支援システム等を構築 ※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※ ■構内位置情報システムWPSの概要  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ 超音波測距技術を利用したS-IDシステム(Super-sonic Identification System)によって、工場や倉庫などの建屋内での移動体の位置を自動認識 することで、構内位置情報システム(WPS:Wasrehouse Positioning System) を構築することができます。 WPSはパレットやケースの入出庫作業支援システムをはじめ、作業動線改善 のための観測システムとして利用できます。 <設置方法> 観測対象の建屋内の面積に対して、5×5=25m2に1台以上のS-ID受 信機を設置します。(1000m2の建屋内では約40台のS-ID受信機を 天井に設置) <システムの特徴> ・超音波測距技術と三角測量法によって三次元座標(x,y,z)で30cm以内 という位置精度が得られます。 ・5台までの移動体(フォークリフト、搬送台車等)を観測する場合は、 0.5秒間隔で移動位置情報を追尾して把握することができます。 ・ジャイロ方式やレーザー測距方式に比べてフレキシブルかつ低コストに システムを導入することができます。 ・フォークリフトの移動記録を取ることで、運行管理と作業管理のデータ 管理も可能になります。 これらの機能を応用することで、フリーロケーション(棚等がない)の倉 庫で、荷物の保管場所の指示等が可能になります。またフォークリフト等 の動線を管理し、作業改善等に利用可能です。次項にパレット入出庫支援 での活用例を紹介させていただきます。 ■パレット入出庫支援システムでの活用例  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ 倉庫の天井に複数代のS-ID受信機を設置し、フォークリフトのマスト にS-ID発信機を設置します。これにより、フォークリフトのマストの 3次元情報(x,y,z)を取得できます。 ここで取得した位置情報と搬送したパレットの位置情報をリンクさせるこ とで、平置き・平積み倉庫等でのパレット入出庫支援システムを構築する ことが可能です。具体的な作業ステップは以下の通りです。 <入庫作業> 1.バーコードスキャナで入庫伝票をスキャンすると、フォークリフト無 線端末に入庫場所が表示されます。 2.フォークリフトは指示された場所へ商品を運び、端末の入庫「確認」 ボタンを押します。 3.フォーク上の商品の位置情報が管理PCに伝送され、商品を置く位置 が正しければ無線端末が入庫完了を知らせます。 <出庫作業> 1.出庫管理PCが無線端末に出庫指示を出します。 2.フォークリフトは無線端末に指示された場所に行き、パレットにフォ ークを差して出庫「確定」ボタンを押します。(段積みの場合は高さ も確認可能です) 3.フォークの位置が管理PCに転送され、フォークの位置が正しければ 無線端末が出庫完了を知らせます。 ---<ミニ用語辞典>----------------------- *:GPSとは GPS=全地球測位システム。Global Positioning Systemの略。 地球の上空約2万kmの周回軌道を回る24個のGPS衛星から、同時に 4個の電波を受信することで、現在地の緯度・経度を計算するシステム。 カーナビ等に用いられる。衛星からの電波を受信するまでに要した時間に より計算される。もともと軍事目的に開発されたシステムであり、米国国 防総省が運営している。 ---------------------------------- ▽本メールマガジンへのご意見ご感想はこちらまで! info@atengineer.com |