測定結果の信頼性の指標としての不確かさの評価がますます重要となってきています。日本分析化学会においてもエキスパートワークショップやセミナー等によりその普及と教育に努めてきました。
また,日本電気計器検定所(JEMIC)は,「計量標準等トレーサビリティ導入に関する標準化調査研究委員会」と「計測標準フォーラム人材育成WG」が共同で開発した不確かさ研修プログラムにより不確かさの研修を実施してきました。
日本電気計器検定所と日本分析化学会は,これらの不確かさ研修を参考に2006年,「楽しく・簡単に・解かり易く」をテーマとして,不確かさの計算が分かりやすく理解できるよう演習を多く取り入れた「分析化学における不確かさ研修プログラム」(2日間コース)を開発しました。
この研修では,
・受講者1人1人が理解することを最優先に考えたセミナー
・“楽しく簡単に解かり易く”不確かさの計算方法を解説
・多くの演習問題を解くことで講義内容を十分理解できる
・複数の講師が演習問題を通して,各受講者の理解のお手伝いをする,
ことを特徴としています。講師が一方的に説明や講義を行うのでなく,受講者の理解度を確認しながら対話方式で進めていきます。
■対象:
不確かさの計算方法を初歩から学びたい方
不確かさの計算方法を社内教育等の参考にしたい方
■プログラム:
【 1日目 】
1.イントロダクション
2.演習:温度の測定
3.不確かさとは何か?(不確かさの概要や必要性など)
4.用語について1(JIS K 0211:2013分析化学用語(基礎部門)の説明)
5.不確かさ評価の概要(タイプAとタイプBの不確かさの違いなど)
6.タイプAの不確かさ評価(タイプAの標準不確かさの求め方)
7.演習:タイプAの不確かさ評価(タイプAの標準不確かさを求める演習)
8.確率分布について1(タイプBの評価に用いられる様々な確率分布について)
9.タイプBの不確かさ評価
(タイプBとしてどのような不確かさの要因があるかと具体的な数値化の説明)
10.演習:タイプBの不確かさの要因(タイプBの要因を考察するグループ演習)
11.確率分布について2(確率分布に応じた除数の説明)
【 2日目 】
12.初日のおさらい
13. 用語について2(不確かさの評価/計算に必要な用語の説明)
14.不確かさの合成と拡張
(タイプAの標準不確かさとタイプBとして評価した不確かさの合成とその拡張の説明)
15.演習:不確かさの合成と拡張(合成標準不確かさと拡張不確かさを求める演習)
16.実際の不確かさ評価の事例紹介(水道水中のナトリウムの測定)
17.演習:間違い探し
18.総合演習:拡張不確かさまでの計算
19.不確かさの利用について(ILACの示す不確かさを考慮した適合性表明の指針の説明と
実際に適合性表明に不確かさを用いている例と技能試験の紹介)
■受講料(税別):
68,000円
■お問い合わせ先:
日本電気計器検定所 セミナー事務局 長谷川
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