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CBM実現に向けた共同研究の成果が日本海事協会の 「ガイドライン第2版」に採用

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船舶関係新技術  / 2021年06月10日 /  環境 造船・重機 物流・搬送

 日本郵船株式会社(以下「日本郵船」)および株式会社MTI(以下「MTI」)が2019年11月より実施している「ディーゼルエンジン主機関におけるCBM(注1)実現に向けた共同研究」の成果が、一般財団法人 日本海事協会(以下「NK」)が発行した『CBMガイドライン 第2版』に採用されました。

 

1. 背景

現在、船舶の整備指針には主にTBM(注2)が用いられていますが、TBM管理下においては機関の状態に関わらず2、3年に一度の定期検査のためにドックに入渠し、船の運航を数週間止める必要があり、また、運航中の予期しないトラブルによりスケジュールが大幅に遅れてしまうといった課題を抱えています。ICT(情報通信技術)の発達に伴い船陸間の大容量データ送信が可能となったことを受けて、日本郵船及びMTIは、CBM(状態監視保全)に着目した最適なメンテナンスを行うための共同研究を船級協会、機関メーカーとともに2019年11月より実施してきました。

 

研究内容 パートナー
ディーゼルエンジン主機関における CBM実現に向けた共同研究 日本郵船株式会社、株式会社MTI 一般財団法人 日本海事協会 株式会社ジャパンエンジンコーポレーション

 

  

2. 共同研究概要の成果

共同研究で策定した「状態監視保全の対象機器及び手法の選定指針」が、NKがこのほど発行した「CBMガイドライン第2版」に採用されました。ガイドラインでは「CBMの対象機器」「CBMの手法」「CBM方式を採用する場合の検討」の3つの観点から、安全性の確保と導入による費用対効果について説明しています。また、共同研究の成果により、船舶用大型ディーゼルエンジンの軸受にセンサーを設置する事で軸受の温度データと船舶運航データを詳細に取得し、船級協会及び機関メーカーとリアルタイムにデータを共有することができる「ディーゼルエンジン主軸受状態監視装置」を開発しました。今後、本装置を日本郵船が所有する石炭船「能代丸」に実装し、将来的にはCBM運用の認定を申請する予定です。

 

【ディーゼルエンジン主軸受状態監視装置によるデータ】

 

 

状態監視装置ビューワ

 

センサーデータ・グラフ

 

状態監視装置は、ディーゼルエンジン主軸に装着された軸受温度センサーから得たデータから、その温度変化により損傷発生有無を判断し、軸受状態を信号表示するビューワを船社、機関メーカー、船級協会との間でリアルタイムに共有することで、適切なアクションが取れるようになります。

 

3. 今後の展開

日本郵船グループは、今後もCBM管理手法の研究開発をパートナーと続け、将来的には、AI(人工知能)がフリート全体における機関プラントの状態を常時監視し、運航スケジュールなどの情報を組み合わせて自らがメンテナンス時期を判断する自律型の次世代CBMに発展させることで、最適な機関プラントの運用を目指します。また、次世代CBMで確立した状態監視技術を応用することで、船舶管理の高度自動化をおこない、日本郵船グループが目指す有人自律運航船(注3)の実現を図ります。

 
【次世代CBMのイメージ】

 

 

日本郵船グループは、ESGの経営戦略への統合を更に加速させることを掲げた、「NYKグループ ESGストーリー」(※)を2021年2月3日に発表しました。
日本郵船グループはESG経営を力強く推し進めるべく、重大機関事故撲滅により、効率且つ安全運航を維持・提供し、「Sustainable Solution Provider」として新たな価値創造を推進します。

 

 

※NYKグループ ESGストーリー 日本郵船グループにおいて、ESGを経営戦略に統合するための考え方と具体的な取り組みを明示する指針。詳細は以下プレスリリースよりご覧いただけます。

https://www.nyk.com/news/2021/esg-story_01.html

 

(注1)状態基準保全(CBM:Condition Based Maintenance) 機器が故障した後や定期的にメンテナンスするのではなく、機器の状態を常時モニターして状態に応じて都度メンテナンスを行う予知保全のこと。

(注2)時間基準保全(TBM:Time Based Maintenance) 周期的に故障する設備・部品に対して交換周期を予め決めておき、定期メンテナンスすること。

(注3)有人自律運航船 日本郵船グループが目指す有人自律運航船とは、高度な先進技術が安全かつ効率的な運航をサポートする船舶のこと。

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