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コラム

HALTとは何をするものですか?

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 解析センターの藤本です。今回はHALTについて何回かに分けて書いていきます。

信頼性性試験の方法の1つとして「HALT」という名前を聞いたことがある方もいらっしゃると思います。HALTに携わっている我々も、ホームページへの記載やセミナーの案内にHALT(Highly Accelerated limit(life) Test )と書いて、ご覧頂いた方が理解されていると考えていましたが、実は「HALT」書いただけでは多くの方は何の試験なのか、ほとんど理解されていないという事実に気がつきました。

 よって、このコラムでは、HALTとはどのようなもので、何ができ、どんなメリットがあるのかを書いて行くつもりです。

 

Ⅰ)HALTとは何をするものですか?

 日本語で書けば、高加速限界試験(Highly Accelerated limit Test)で、その英文の頭文字4つを使った造語です。PCをコマンドラインから停止させるhaltコマンド(linux系)とは違います。HALTは定性的な加速試験による製品評価の考え方と、それを実現するHALT装置から成っています。

 HALTは以下の図に示すように、アメリカで考え出され欧米を中心に、その製品工場のアジア地域に普及しています。

 

 

 ◆HALTによる製品評価の考え方

  製品に強いストレスを加え、試験の合否判定ではなく、どのくらい仕様に対する余裕  

 (稼動マージンや破壊マージン)があるかを明らかにします。試験は製品を壊すことを前提

  として行います。

 

 

      

 

  ◆HALT装置  

   基本的には、製品に温度変化と振動を同時に加えることができる複合環境振動試験の範疇

  に入る試験装置ですが、従来の複合振動試験とは異なった点が多くあります。弊社の保有し

 ている複合振動試験との比較を図にしました。

 

  HALTの温度変化速度が大きいのは冷却や温度制御に液体窒素を使うためです。また、振

 動は複数本のエアハンマーで連続して振動テーブルを叩くことによって発生し、発生した振

 動は6軸のランダム振動となります。この高速な温度変化6軸ランダム振動がHALTが製品

 に大きなストレスを与えることできる特徴です。

 

  

  

 ◆HALTの使いかた  

   HALTの使い方を本来の目的順にリストにすると以下のようになります。

   

  ①設計段階で製品の弱点を短時間で明らかにし、それを修正することで

   レアケースを含む不具合の発生を事前防止

  ②市場で発生した不具合を短時間で再現し、対策の立案や以降の製品開

   発にフィードバックすることで、不具合の発生を防止

  ③HALT装置を使った製品出荷検査(HASS)

  ④定量的な加速試験への応用

 

 今回はここまでです。次回はⅡ)HALTで評価できるもの(仮)の予定です。

  

 

パナソニック プロダクト解析センターでは、さまざまな信頼性評価を承っています。お気軽にご相談ください。パンフレットダウンロード