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事例

冷間CP(クロスセクションポリッシャ)技術

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分析試料作製  /  自動車 電子・半導体 試験・分析・測定

■概 要

従前のCP加工ではアルゴンイオンビームを試料断面に照射する場合、加速されたアルゴン+イオンが試料に衝突する際の※1摩擦熱等で、どうしても100℃前後まで試料表面が加熱されます。試料観察断面にそのような熱負荷がかかると言うことは、もとより熱負荷をかける試験を行った後のサンプルを加工するには不適切な方法でした。また、熱に弱い材質や熱で変質してしまう材料にも不適合でした。そこで、窒素冷却を行いながらCP加工ができるという「液体窒素冷媒式冷間CP機」を導入し、熱負荷試験後の試料や熱に弱い素材、試料をもCP加工可能としました。
 ※1:CP加工時の熱は、試料に照射される「イオンの数」と「イオン照射の速度」に関連しています。Arイオンは正電荷(1荷)ですので、イオンビーム電流の値でイオンの数が決まります。またArイオンは加速電圧で印加されて試料に照射されますので、イオンの速度は加速電圧で決まります。 このイオンビーム電流と加速電圧の積がジュール熱として発生する熱となります。

 

■特 徴

一般のCP加工機と同じく、試料を応力無しに断面研磨できることはもちろんですが、試料を冷却しながらの加工や、完結式ビーム照射による加工により、通常CPで発生する熱負荷を押さえることができ、熱に非常に弱い物質や熱変成が考えられる食品などの断面試料作成が可能となります。
 また、導入したCP機は照射間欠機能を備え、通常加工+間欠、冷却加工+間欠など、試料に最適な加工方法を選ぶことができます。

・微細な組織構造を持つ高分子材料(ゴムなど)
・熱による変形の恐れがある材料(樹脂など)
・熱変成の恐れのある材料(タンパク質、酵素など)
・非常に薄いメッキ膜、塗膜など
・加工中の熱により変形し易い低融点金属(ハンダ等)
・大気と反応する電池材料
 など、対象材料、材質は広範囲、多岐にわたります。

 

■クライオCP装置仕様

・ミリングスピード:500μm/h
※2時間の平均値。加速電圧:8 kV、Si換算、エッジ距離100μm)
・試料ホルダー冷却到達温度:-120℃以下
・試料冷却:-100℃到達時間:60分以内
・イオン光学系
 イオン加速電圧:2~8 kV
 イオンビーム径:500μm(半値幅)

 間欠機能(詳細設定有り)

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