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事例

GC-MS(ガスクロマトグラフと質量分析計)による成分分析

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分析・解析 研究開発  /  環境 食品・機械 化学・樹脂

■概 要

 ガスをカラム中に通し、カラム内を通過する時間で分離するGC(ガスクロマトグラフ)に、試料の分子量を検出するMS(マススペクトロメトリー)を検出器として使用する装置です。

 液体や固体試料からのガス化成分の分析に主に使用されます。

 


 

 

 

 

 

GC部

 成分ごとにカラム内を流れる速さが異なることを利用して、分離を行います。 

 

 

 

 

 

 

 

■MC部

 MS部で分離したガスをイオン化し、質量数ごとの強度比

(マススペクトル)から同定を行います。


 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

■オートサンプラー(前処理装置)

 液体試料を自動で導入し、気化させGC-MSに導入します。溶媒に溶解する成分について分析可能。繰り返し再現性に優れ、定量分析などで高い精度で分析が行えます。シリンダー部で自動的に吸い上げるため、採取量の再現性が高く、定量時の誤差が少なくなります。気化室温度は、200℃です。

 

 【分析対象例】
・液体成分
・各種溶液の微量成分、添加剤成分
・固体などの溶媒抽出後の成分
・溶液中の成分濃度(基準物質が必要)

注:液体状態のサンプルのみが測定対象となります。

 

 

 ■PY パイロライザー(前処理装置)

  加熱炉(室温~1,000℃前後まで)で固体や液体試料を加熱し、発生した気体成分について分析が可能です。樹脂の添加剤など、微量成分の違いなどを確認する際に使用します。100~300℃前後で熱脱着反応、500~600℃前後で熱分解反応が発生します。両方を測定可能です。

【分析対象例】
・高分子化合物中の未反応物など熱脱着成分
・各種高分子成分
・樹脂中の添加剤成分
・難揮発性成分

注:サンプル量の少なさや、加熱状態の不安定さにより量的な再現性が低いため、定量分析には適しません。

 

 

HS ヘッドスペースサンプラー(前処理装置)

 容器内に試料を入れ、内部空気と共に気化成分の分析を行います。液体や固体から発生した気体の分析が可能です。試料から発生する低沸点物の分析に使用します。室温から150℃前後まで加熱することができます。試料台が回転することで自動測定が可能です。水道水のVOC分析などに使用されています。


【分析対象例】
・匂い成分
・水道水,排水中の揮発成分
・残留溶媒

注:揮発性の高い成分のみが分析対象となります。

 

 

分析事例

 シリコン樹脂中の残留シロキサン成分が揮発し、接点などに付着することで接点不良が発生する事例があります。そこで、シリコン樹脂中のシロキサン成分の分析が必要になります。シリコン樹脂を200℃で加熱し、揮発成分分析を実施。
 下記のようなクロマトグラフが得られ、D3~D9までのシロキサンが確認されました。下図は各ピークごとに得られるマススペクトルから成分を同定した例(成分はD6)です。
また、ピーク強度から定量も可能です。シロキサンの場合、D5あるいはD6換算により定量を行います。

 

 

 

 

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