■概要
X線は非破壊で内部情報を取得する代表的な手法として、幅広い需要がありますが、その需要は近年自動車業界を中心に、小型の部品から大型の部品へ推移しています。
CT Compactは高出力のX線管を搭載しており、他のX線装置では観察が困難な大型のサンプルに対しても、鮮明な撮影が可能となります。
■CT Compactの特長
1.450 kVのX線管を搭載
従来使用してきたX線管(160~225 kV)よりも、非常に大きい出力が可能となり、大型の鋳造品等、観察が困難なサンプルに対しても観察が可能となりました。
2.ファンビームX線によるノイズの低減
下図上側のコーンビームX線は、サンプルを1周させることで、サンプル全体あるいは観察対象箇所全体をスキャンします。
そのため短時間でのスキャンが可能となりますが、重金属などX線吸収量が大きい材料では、X線の散乱等の影響を受け、アーチファクトと呼ばれるノイズが発生することがあります。
一方で、下図下側のファンビームX線は、1周あたり1断層分しかスキャンできないため、スキャンに長時間を要します。
しかしながら、散乱線の影響を受けにくく、アーチファクトを低減することができます。
本装置はファンビームX線管を採用しており、重金属のようなX線吸収量が大きい材料の観察に有用です。
製品名:YXLON CT Compact XL-Mag
最大スキャンサイズ:φ600 × H750 mm(サンプルは、H820mmまで設置可能)
最大サンプル重量:50 kg
最大管電圧:450 kV
最大出力:700Wまたは1500W
検出ピクセルサイズ:254μm
・モータ
・インバータ
・ECU
・半導体モジュール
・重金属鋳造品
・アルミダイキャスト
・ゴム・樹脂材料
・複合材料
・大型部品
■観察事例①
■観察事例②
●電子スロットルバルブ
他社225kV 対 本機450kV
・右写真中段 他社225kV→モーター部は透過出来ず、ノイズも多い。
・右写真下段 本機450kV→モーター部もしっかり透過。ノイズも非常に少ない。
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