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事例

オスミウムコータ(導電被膜形成)設備の紹介とその観察例

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分析・故障解析  /  試験・分析・測定

概要

試料表面の導電被膜形成処理として、金属オスミウム(Os)の極薄膜コーティングを行います。<br>熱ダメージもなく、nm単位の膜厚を高い再現性で成膜できます。

また、試料表面に膜由来の形状が現れず、表面形状観察やEBSD測定への前処理に用いることが可能です。

※オスミウムコーティングしたサンプルに、毒性はありません

オスミウムコータ(導電被膜形成)設備

特長

  1. チャージアップのない極薄膜の形成
    オスミウムは常温で昇華する性質をもつ金属であり、コーティング時は試料周囲がオスミウム昇華ガスで包まれます。回り込みが良く、複雑な試料にも奥深く均一にコーティングすることができ、チャージアップのない極薄膜を形成することができます。
    (コーティング後は安定な状態になります)
  2. 再現性の高い膜厚制御
    オスミウム導電膜の成膜量は放電時間に比例しており、容易に膜厚を制御することができます。
  3. 粒状性のない膜
    金コーティングや白金コーティングなどとは異なり、オスミウムコーティングでは 試料表面に膜由来の形状が現れません。
  4. 熱ダメージのない成膜
    オスミウムコートでは成膜時に試料への熱ダメージが加わらず、試料形状に影響を与えることなく導電被膜を形成することができます。

観察例

繊維構造を有するサンプルの表面観察例です。

オスミウムコートでは、複雑な構造でもチャージアップなく観察できています。

しかし、金コートではチャージアップや金由来の粒状の形状が見られます。

オスミウムコート(上)・金コート(下)

設備紹介

原理
オスミウムコータにはプラズマCVD方式を採用しています。
プラズマCVD方式による成膜は、真空チャンバー内に四酸化オスミウム昇華ガスを導入し、直流グロー放電によりプラズマ化させます。
試料表面にはオスミウムのアモルファス(非晶質)コーティングが施されます。
用途
  • SEM、FE-SEM観察の前処理(複雑な形状の試料、熱ダメージに弱い試料など)
  • EBSD測定の前処理
設備仕様
メイワフォーシス製 Neoc-Pro/P
チャンバー寸法:Φ150×70mm
真空ポンプ容量:50L/min
本体外形寸法 :340(W)×280(D)×400(H)mm
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