水・塵埃等の侵入に対する試験事例～自動車部品IP試験のご案内～

■概要

IP（International Protection）とは、電気機械器具における外郭への水や塵埃に対する保護の等級を表しています。IP試験の評価については、その保護等級によって試験方法が標準化されています。
当社におきましては、IP5KX及びIP6KXの塵埃試験や、IPX9Kの高圧蒸気洗浄噴射試験を実施しています。

■IP5KX、IP6KX（ISO 20653、JIS D 5020）の塵埃試験

槽内撹拌と休止を繰り返す浮遊式の試験機で、1㎥あたり2kgのダストを投入し、
試料の上部より降下させることができる大型の塵埃試験機です。
＜特長＞
1)大型試料の試験が可能です。
2)開口部を広くとり、スライドするガイドレールを設置。大型試料の出し入れを容易にしました。
3)大型強化ガラスを、前面ドアと背面パネルに採用し、内部の状況確認を可能にしました。
4)試料への通電や冷却、電気特性のモニタリングなど対応する配線孔を、左右に2個ずつ設けました。

■試験機概要
・槽内寸法 ： W1000×H1000×D1000mm
・配線孔 ： φ100mm（左右に2個ずつ）
・耐荷重 ： 約100kg（スライドレール付）

■試験条件例（ISO 20653）
・攪拌時間 ： 6ｓ
・休止時間 ： 15min
・試験時間 ： 20サイクル
・使用粉体 ： アリゾナダスト（A2 Fine）

■IPX9K（ISO 20653、JIS D 5020）の高圧蒸気洗浄噴射試験概要

試験時間2分に対し、試料を回転台に載せて5±1rpmで回転させることができる試験機です。
試料と噴射ノズルの距離は10～15cm、垂直に対して0°/30°/60°/90°の位置で30秒間噴射します。

■試験条件例（ISO 20653）
・流量 ： 14～16Ｌ／min
・水圧 ： 8000～10000KPa
・水温 ： 80±5℃
・時間 ： 2分