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超音速機

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超音速機 ソニックブーム  /  航空・宇宙 試験・分析・測定 先端技術

■超音速機とは

超音速の速度で飛行し、旅客や貨物を輸送する航空機のことです。
超音速飛行により発生する衝撃波が生む大音響(ソニックブーム)により、地上に被害が出るため、現在は、商業飛行を行っている超音速輸送機はありません。

■世界初!低ソニックブーム設計の超音速試験機の飛行成功

2015年7月27日、JAXAが世界で初めて超音速機のソニックブーム解消技術の実験に成功しました。超音速機実用化へ大きな前進です。

低ソニックブーム設計概念実証プロジェクト第2フェーズ試験(D-SEND#2)
実施結果について
~世界初!低ソニックブーム設計の超音速試験機の飛行成功~

平成27年7月27日

国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構

 国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構(JAXA)は、スウェーデン・エスレンジ実験場において、低ソニックブーム設計概念実証プロジェクト第2フェーズ試験(D-SEND#2)の飛行試験を現地時間7月24日に実施し、超音速試験機がブーム計測システム(BMS)※1上空を正常に超音速飛行し、試験機から発生したソニックブーム※2が複数のマイクロホンで計測されていることを確認しました。

 機体の先端・後端共に「低ソニックブーム設計概念」を適用した航空機形状の試験機による超音速飛行及びソニックブーム計測の成功は世界初となります。本プロジェクトの目的である「低ソニックブーム設計概念」の実証につきましては、今後詳細解析が完了次第、お知らせいたします。

 超音速飛行時に発生するソニックブームの低減技術は、次世代超音速旅客機を実現するための最重要課題の1つと言われています。この課題解決のため、JAXAのD-SENDプロジェクトでは、JAXA独自の「低ソニックブーム設計概念」の実現性を飛行実証により示すと共に、試験で得た成果からソニックブームの国際基準検討※3に貢献可能な技術やデータを提供することを目的としています。

 今回の試験実施にご協力頂きましたスウェーデン宇宙公社及び関係各方面に、深甚の謝意を表します。

※1. 小型気球を用いて、空中に複数のマイクロホンを係留することで、地上付近の大気乱流の影響を受けないソニックブームを計測できるシステム。2011年5月に行った第1フェーズ試験(D-SEND#1)で技術を確立

※2. ソニックブームとは、超音速飛行時の機体から発せられる衝撃波が、結合して落雷に似た爆音を発生させる現象

※3. 平成28年開催のICAO(国際民間航空機関)のCAEP(航空環境保全委員会)総会では、将来の超音速旅客機の実現を想定し、ソニックブームに関する国際基準策定に向けた議論が行われる予定

宇宙航空研究開発機構(JAXA)ホームページより引用

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