遠隔監視の実現　その3　~エッジデバイスとクラウドによる遠隔監視~

新型コロナウィルスの感染拡大に伴い、多くの企業でリモート会議システムの導入が進みました。一方で製造現場では、現場に赴くことを前提としていることが多く、中々リモート化が進んでいないというのが実情のようです。

■リモート化が進まない要因として、以下のように考えていませんか？

• 設備全体の見直しや、設備の変更、更新が必要
• 大規模な予算だけでなく、工事費用や日数も必要
• どの設備から実現するか、優先順位が決められない

それでは、既存の設備は更新せずに、費用をかけずに、
少しずつリモート化が実現できるとしたら、いかがでしょうか。

遠隔監視に対する課題とは？

遠隔監視を実現するためには、様々な方法があります。
すでにPLCやDCSによって製造設備が自動化されている場合、それらをネットワークに接続することで遠隔監視を実現することができるでしょう。

しかし、ネットワーク接続に対応していない設備の場合は、これらの上位システムの更新が必要です。

既存の設備はそのままにしたい

既存設備の更新で懸念されることはコストの問題だけではありません。
遠隔監視を導入する際に、設備を変えることによって長年安定稼働していた生産設備が同じように稼働するか、懸念されていないでしょうか。

システムに取り込んでいるセンサや計測機器の数が少なければ、このような懸念は小さいですが、数が多くなれば懸念も大きくなるでしょう。

クラウドに測定データを送信するには

既存の測定機器のデータをクラウドに送るためには、
①測定データをクラウドに送るエッジデバイス
②送られたデータを格納するクラウドサーバー
③格納されたデータを表示したり、通知を行うインターフェース
などが必要です。

• ①や②の導入費用は安価でも、インターフェースをカスタマイズしたり、
  既存のシステムに統合しようとすると多額のコストが発生
• 測定データをクラウドに送るには、エッジデバイスに接続する測定機器
  自身がデジタル通信に対応している必要あり

Endress+Hauserの測定機器は4-20mA信号にHART信号を重畳しているため、エッジデバイスを追加することで、クラウドにデータを送ることができます。また、電源や配線が不要で測定結果をクラウドに直接モバイル通信ネットワークを経由して送信する機器も提供しています。

取得したデータは弊社のクラウドサービスNetilionに送られます。
Netilionは下記の各種サービスで構成されています。

• 測定機器の測定値を表示するValue
• 測定機器の健全性をまとめて表示するHealth
• 使用機器の陳腐化管理のためのAnalysis
• 関連文書、保全データなどを測定機器に紐づけて保存できるLibrary など

Netilionアカウントは無料で登録ができ、15台までは無料で使用することができます。

既設の測定機器のデータをクラウドに送るためのエッジデバイスとして、HART通信に対応するFieldgate SFG250、そのデータをクラウドに送るFieldEdge SGC500をご用意しております。

Endress+Hauserの機器と組み合わせて頂くことで、HART信号をSFG250でEthernetに変換し、様々な測定値や測定機器のデータをFieldEdge SGC500からNetilionクラウドへ送ることができます。

Endress+Hauserでは、クラウドサービスも一緒に提供いたしますので、クラウド環境の整備に必要な初期投資費用、ユーザーインターフェースの開発費用などをかけずに、クラウドを利用した測定値や機器の管理をすぐに始めることができます。

■エンジニアの場合

• 配線工事設計、配線工事の施工管理が不要（FWR30）
• クラウド環境の整備に必要な初期費用、
  ユーザーインターフェースの開発費用が不要
• 既設の設備にエッジデバイスを追加することで、簡単に遠隔監視を実現

■オペレータやメンテナンス担当者の場合

• 汎用ブラウザから測定値やステータスを監視可能
• いつでも、どこからでも測定値やステータスを確認可能
• しきい値を設定することでメールで通知を受信可能

計測機器・センサ類

• 

  IIoTレーダー
  FWR30

• 

  エッジデバイス
  SGC500

• 

  クラウドサービス
  Netilion

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