製品・技術
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試験・分析・測定
塵埃試験
製品が使用される環境は、必ずしもクリーンな場所ばかりではありません。
例えば自動車は、未舗装路の走行時に激しい砂煙を巻き上げます。また、工事現場で使用される電動工具や屋外に設置される通信機器なども、常に風雨とともに運ばれる砂塵の脅威にさらされています。これらの塵埃が可動部に入り込むことで表面を摩耗させたり、内部の基板に付着してショートさせたりと、製品の致命的な故障を招く原因となります。
過酷な環境下でも本来の性能を維持し、安全に使い続けることができるかを確認するために、人工的に砂塵を発生させた環境での耐久テストが不可欠です。
塵埃試験とは「砂塵やホコリの侵入に対する製品の耐性や防塵性能を確認・調査」する試験です。
塵埃試験の規格
塵埃試験には用途や製品に対応して規格が定められています。代表的な規格は以下の通りです。
規格 詳細 / 内容 ISO 16750-4 路上走行車-電気・電子機器の環境条件及び試験-第4部:気候的負荷
路上走行車に搭載される電気・電子機器の温度、湿度、砂塵、雨水浸透などの環境条件に対する試験方法を規定。塵埃試験も含まれるが、気候負荷全般に対応。JIS D 5020 自動車部品−保護等級
自動車の電気機械器具の外郭への異物や埃、水に対する保護等級を規定。JIS C 60068-2-68 環境試験方法―電気・電子― 砂塵試験
電気・電子製品の防塵性能、耐塵性能についての試験方法を規定。JIS D 0207 自動車部品の防塵および耐塵試験通則
自動車部品の防塵性能、耐塵性能についての試験方法を規定。試験ダストの種類
種類 試験材料 大きさ(μm) 濃度(mg/㎥) 1種 けい砂 185~200 2.6~2.7 2種 けい砂 27~31 2.6~2.7 3種 けい砂 6.6~8.6 2.6~2.7 4種 タルク 7.2~9.2 2.7~2.9 9種 タルク 4.0~5.0 2.7~2.9 5種 フライアッシュ 13~17 1.95 以上 10種 フライアッシュ 4.8~5.7 1.95 以上 6種 普通ポルトランドセメント 24~28 ― 7種 関東ローム 27~31 2.9~3.1 8種 関東ローム 6.6~8.6 2.9~3.1 11種 関東ローム 1.6~2.3 2.9~3.1 12種 カーボンブラック ― ― 15種 混合ダスト ― ― 16種 重質炭酸カルシウム 3.6~4.6 2.7~2.8 17種 重質炭酸カルシウム 1.9~2.4 2.7~2.8 塵埃試験
供試品を設置した試験槽内に塵や粉塵を生成し、機器の内部や外部に侵入するかどうか、侵入した際の影響を調査するための試験です。
産業用機器や屋外で使用される機器など、環境条件が厳しい場所で使用される製品において実施されます。
試験条件 - ダスト:8種
- 規格:JIS D0207
- 試験条件:F2 攪拌5s 休止10min
※本表に記載の試験条件は、過去の実施実績から抜粋したものです。
すべてのケースに適用できるものではなく、条件は試験対象や目的により異なります。 -
試験・分析・測定
温度試験
私たちの身の回りにある製品や部品は、季節による寒暖差や、屋内外の設置環境による激しい温度変化にさらされています。
例えば、真夏の直射日光下にあるダッシュボードや、氷点下まで下がる寒冷地での屋外使用など、製品が置かれる温度環境は極めて過酷です。
こうした急激な温度変化や過酷な熱ストレスが繰り返されることで、材料の膨張・収縮による亀裂、電子部品の動作不良、あるいは結露によるショートといった致命的なトラブルを引き起こす場合があります。電子機器や自動車部品に限らず、あらゆる産業製品において、想定される使用環境下での温度耐性を持つかどうかの確認・調査は、製品の信頼性を担保するために欠かせません。
温度試験とは「試験品の温度・湿度変化に対する耐性を確認・調査」する試験です。
温度試験では主に以下のような視点で評価を行います
- 耐久性の確認
製品が温度の変化にどれだけ耐えるかという性能を評価します。特に、極端な温度環境下で使用される製品や部品の性能評価が重要です。熱衝撃試験や温度サイクル試験などの試験を通じて確認します。
- 安全性の確認
製品や部品が使用される温度範囲内で安全に動作し続けるかを評価します。異常な高温による過熱や破損、変形がないか、低温環境下での動作不良がないかなどを確認します。
- 規格適合性の確認
多くの製品はJISやISOなどの規格に基づいて設計されており、これらの規格に準拠する温度試験を行うことで、製品が規格を満たす性能を有していることを確認します。
温度試験
温度試験には、温度の加え方の違いによっていくつかの種類があり、それぞれの試験は製品や部品が特定の温度環境や温度変化に対してどのくらい耐久性を持つかの評価に用いられます。
製品ニーズによってこれらの試験が使い分けられ、製品の設計段階における材料検討や、実際の使用環境における、製品信頼性や耐久性を検証するのに不可欠な工程です。
高温・低温試験
製品やシステムが高温・低温条件下でどのように動作するかを評価する試験です。
製品の耐久性、外観の変化を始めとした温度印加時における挙動や性能をテストします。試験条件
高温試験 低温試験 温度 80℃ -30℃ 時間 96時間 72時間 ※本表に記載の試験条件は、過去の実施実績から抜粋したものです。
すべてのケースに適用できるものではなく、条件は試験対象や目的により異なります。温度サイクル試験
低温から高温といった異なる温度環境への変化を規定サイクル、繰り返し行う試験です。製品やシステムが急激な温度変化に耐えられるかどうかを評価します。
試験条件 -30℃→移行時間→65℃→移行時間→
各ステップ2時間(計8時間)
上記8時間を1サイクルとし10サイクル実施※本表に記載の試験条件は、過去の実施実績から抜粋したものです。
すべてのケースに適用できるものではなく、条件は試験対象や目的により異なります。温湿度サイクル試験
温度サイクル試験に、湿度の要素を加えた評価試験です。高湿度下で高温と低温の温度差の繰り返しを行うことで結露を発生させます。
温度変化と結露による製品への影響を評価します。試験条件 -20℃(湿度制御無し)→移行時間→80℃ 85%→移行時間
各ステップ2時間(計8時間)
上記8時間を1サイクルとし5サイクル実施※本表に記載の試験条件は、過去の実施実績から抜粋したものです。
すべてのケースに適用できるものではなく、条件は試験対象や目的により異なります。 - 耐久性の確認
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試験・分析・測定
振動試験
私たちの身の回りにある物は多種多様な振動を受けることがあります。
例えば自動車は走行中に揺れが発生するために、搭載される部品には常に振動が加わります。自動車を構成する各部品・機器に振動が継続的に加わることで外観上の破損や、ねじの緩み、機能の故障を引き起こす場合があります。
自動車部品に関わらず、家電製品、机、棚といった生活用品も振動を受けることがあります。輸送時に想定される振動、使用上で想定される振動といった、あらゆる振動に対しての耐性を持つかどうかの確認・調査を行わなければ製品化することはできません。
振動試験とは「試験品の振動に対する耐性を確認・調査」する試験です。
振動試験機の動き
振動が加わる方向は1方向ではない為、想定される各方向の試験を行う必要があります。例えば自動車部品振動試験方法を定めるJIS D 1601では、上下、左右、前後といった3方向の振動を与えることが定められています。
試験品を搭載する向きを変えることで、3方向の振動を再現する場合や、水平方向に対応可能な振動発生器を使用することで対応します。
振動試験一覧
正弦波振動試験
特定の周波数の振動を規定時間与える試験です。
正弦波振動試験には下記の2種類があります。- 正弦波一定振動試験(スポット試験)
固定した一定の周波数で振動を与え続ける試験です。 - 正弦波掃引振動試験(スイープ試験)
徐々に振動数を変化(掃引)させながら連続的に振動を与え続ける試験です。
試験条件
正弦波一定振動試験
(スポット試験)正弦波掃引振動試験
(スイープ試験)振動周波数 50Hz 10Hz~1000Hz 加速度 200m/s2 200m/s2 変位(振幅) 片振幅2[mm0-p]
or 全振幅4[mmp-p]片振幅4[mm0-p]
or 全振幅8[mmp-p]試験時間 8h 20h ※本表に記載の試験条件は、過去の実施実績から抜粋したものです。
すべてのケースに適用できるものではなく、条件は試験対象や目的により異なります。ランダム波振動試験
ランダム振動とは複数の正弦波を合成したものになります。規定した範囲内の振動周波数を同時に与えることで、不規則な波形の振動になります。
自動車走行時のような複雑な振動を受ける製品の評価を行う場合に、ランダム波振動試験を選択することで、実際の運用条件に近い評価を行うことができます。
試験条件 - パワースペクトル密度(PSD):10Hz30[(m/s2)2/Hz]
40Hz0.2[(m/s2)2/Hz]
200Hz0.2[(m/s2)2/Hz] - 試験時間:5h
※本表に記載の試験条件は、過去の実施実績から抜粋したものです。
すべてのケースに適用できるものではなく、条件は試験対象や目的により異なります。複合環境振動試験
規定した温度および湿度の環境下で行う振動試験です。
「温度」「湿度」「振動」の3条件を設定することで、低温環境、高温環境、高温高湿環境といった様々な環境下での振動試験を行うことができます。試験条件 - 温度:80℃
- 湿度:85%
- ※振動条件は「正弦波振動試験」「ランダム波振動試験」を参照
※本表に記載の試験条件は、過去の実施実績から抜粋したものです。
すべてのケースに適用できるものではなく、条件は試験対象や目的により異なります。振動衝撃試験
既定の加速度と作用時間を設定することで、瞬間的な衝撃を与えます。
輸送時・保管時・使用時に衝撃が与えられた場合に、引き起こされる損傷や影響を調べます。試験条件 - 波形:正弦半波
- 衝撃加速度:500m/s2
- 作用時間:12s
- 回数:各方向5回
※本表に記載の試験条件は、過去の実施実績から抜粋したものです。
すべてのケースに適用できるものではなく、条件は試験対象や目的により異なります。 - 正弦波一定振動試験(スポット試験)
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完全依頼型受託サービス “Evoltech Service Package”
試験・分析・測定完全依頼型受託サービス
“Evoltech Service Package”エボルテックへ“すべて”お任せください
エボルテックへ“丸投げ”してください試験や分析にかかる準備・調整の負担を、もっと軽くしたい――。
Evoltech Service Package は、こうしたお客様の手間をまとめてお任せいただける“完全依頼型”のサービスです。遠隔確認から装置設計、予約、分析、発送関連まで、一連の流れをスムーズに進める仕組みをご用意しています。
業務の負担を軽減する7つのサービス構成
遠隔連携サービス
試験員がウェアラブルカメラを装着し、作業の様子をお客様にリアルタイム配信します。配信映像は弊社発行のURL、ID、PASSで確認できます。
マイクやスピーカーを通した通話もでき、遠隔での確認・指示が可能です。遠隔確認サービス
試験室内にWebカメラを配置。
試験中の様子をストリーミング配信することで、遠隔からの現況確認が可能です。
ご希望があれば試験映像の録画も可能です。エボルテックの「機械設計・開発」「電気(電機)」「IT/ソフトウェア開発」といった各部門の連携により、評価装置・治具の設計・制作を始めとした複合的なサービスを実現します。
制作した装置、治具を用いた各種試験の実施も、弊社試験所内に設置した自由試験エリアにて対応いたします。
空き状況カレンダー
HPに各試験装置の予約状況カレンダーを掲載。空き状況が一目でわかります。先行予約割引
試験開始日から60日前にご予約のお客様を対象とし、先行予約ならではの特別な価格でご利用いただけます。分析評価・分析仲介・分析コンサルティングの受託が可能です。
長年の経験と分析機関のネットワークを生かし、原因調査から問題解決まで全てお任せください。
※一部、協力会社にて試験・分析を実施する場合がございます。耐衝撃性を備えた輸送箱、梱包資材をご用意しております。
弊社から送付された梱包資材と返送用伝票を用いて供試品をお送りください。
※事前に供試品の重量、形状について打合せさせていただく場合がございます。ご依頼に応じて弊社スタッフが供試品のお引き取り、納品に伺います。
※日時、場所等のご相談をさせていただく場合がございます。エボルテック株式会社 R&T事業部 浜松試験センターは、国際規格である ISO/IEC 17025:2017を取得し、試験の信頼性・再現性・品質管理体制を国際レベルで保証しています。厳格な管理のもとで実施される評価結果は、国内外で高い信頼性を持ち、お客様の製品・技術の価値向上にも貢献します。
各種試験において求められる品質要求への対応や、規格に基づく運用についてもご相談いただけます。
こんなこともやってほしい!を募集中です
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