ステアタイト・セラミックス とは |
1890年頃ドイツに於いて最初低周波用及び高圧絶縁物として使用されていましたが、1920年頃より高周波技術用として広く利用される様になって参りました。通信用絶縁体として、中継端子、高周波用ボビン等、各種端子として使用されてきました。
焼成温度が低いためアルミナ等の他セラミックスよりも安く提案できます。
■ステアタイト主原料 タルク(滑石)
タルク(滑石)は硬度が軟らかく(モース硬度1)石けんの様な滑らかさを持った鉱石です。
*タルクは医薬品、化粧品、紙などの身近なものから建材、樹脂、プラスチック、ゴム、塗料、接着剤、電子材料などに使用されています。
■ステアタイト概要
天然産のタルク(3MgO・4SiO2・H2O)を主原料とするセラミックスで、これを焼結するとメタ珪酸マグネシウム(MgO・SiO2)が生成できます。これがステアタイトです。
ステアタイトの密度は2.7~2.8g/cm3。抵抗率が高く誘電損失が小さいことから、電気絶縁材料として多用されています。電気的、機械的特性は普通磁器より優れてます。
電気絶縁、耐熱材料で活用されています。 他にも耐酸、耐アルカリ用としてステンレスに変わり理化学用品の一部に使用されています。 |
■ 製品的な特徴
ステアタイトは白色又は淡黄色で光沢のあるセラミックスで、その特徴は次の通りです。
- 高周波損失が小さい。
- 高温での絶縁抵抗が大きい。
- 機械的強度が大きい。
- 熱衝撃に強い。
- 緻密均質である。
- 科学的にも安定し耐酸化性にも優れている。
ステアタイト・セラミックスの特性表
特性 | 範囲・条件 | 特性値 | 単位 |
---|---|---|---|
吸水率(%) | - | 0.0 | % |
見掛比重 | - | 2.7 | - |
ビッカーズ硬度 | - | 6.2 | Gpa |
曲げ強度 | - | 138 | Mpa |
圧縮強度 | - | 888 | Mpa |
線膨張係数 | R.T.〜100℃ | 6.9 | × 10-6/℃ |
R.T~400℃ | 7.8 | ||
R.T~900℃ | 9.0 | ||
熱伝導率 | 20℃ | 2.5 | W /(m・K) |
安全使用温度 | - | 1000 | ℃ |
絶縁耐力 | - | 10 | KV/mm |
体積固定抵抗 | 25℃ | >1014 | Ω・cm |
300℃ | 8×1010 | ||
500℃ | 3×108 | ||
誘電率 | 1MHz | 6.4 | |
誘電体損失角 | 1MHz | 6.5 | × 10-4 |
誘電体損失係数 | - | 38 | × 10-4 |
Te値 | - | 760 | ℃ |
他セラミックスとの比較
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