| 業種 | 金属精錬業 |
|---|---|
| 事業場規模 | 300~999人 |
| 機械設備・有害物質の種類(起因物) | 動力運搬機 |
| 災害の種類(事故の型) | 墜落、転落 |
| 被害者数 |
死亡者数:1人 休業者数:0人 / 不休者数:0人 / 行方不明者数:0人 |
| 発生要因 |
(物) 作業方法の欠陥 (人) 心理的原因 (管理) 危険な状態を作る |
発生状況
この災害は、ベルトコンベアに乗り修理を行っていたところ、墜落したものである。
災害発生時の被災者の作業は、製造ラインの点検、パトロールを行うことであり、通常と同様に、事務所から製造ラインの点検に向かった。そして、ベルトコンベアの戻ってくるベルトを支えるリターンローラーが外れかかっているのを発見した。
原則として修理は、外部に発注しているのであるが、簡単に直せそうだったため、ベルトコンベアの電源を切り、上司に無線で連絡した後に、建屋の開口部から高さ約8mの位置に設けられたベルトコンベアに乗り、レンチとドライバーを使って修理しようとしたところ、バランスを崩し、墜落した。
原因
この災害の原因としては、次のようなことが考えられる。
1 墜落防止措置をしていなかったこと
修理を行っていたベルトコンベアは、高さ約8mの位置に設けられており、墜落の恐れがあるにもかかわらず、足場を設けるなどの墜落防止措置がなされていなかった。また、災害が発生した時刻は夜間であり、足下が暗かった。
2 禁止されている作業を行ったこと
作業標準の存在する簡易なものを除き、修理作業は原則として外部に発注することとなっており、禁止されているにもかかわらず、修理作業を行った。
作業手順や作業方法が十分に検討されていなかったこと
作業前の連絡が不十分であり、責任者に作業内容が伝わっておらず、また、責任者も内容を十分に確認していなかった。
対策
同種災害の防止のためには、次のような対策の徹底が必要である。
1 墜落防止措置を行うこと
墜落による危険の恐れのある場所で作業を行う場合は、作業床を設ける、安全帯を使用させる等の墜落防止措置を実施する。
2 作業基準を十分に周知すること
労働者が実施できる作業の範囲とその作業基準を十分に周知するとともに、禁止されている作業について、行わないよう徹底する。また、安全衛生教育も計画的に行う。
3 作業方法等を定め、それに基づき作業を実施すること
作業を行うときは、あらかじめ、作業方法等を定め、それに基づく作業を徹底する。
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関連するリンク
- このページは、厚生労働省「職場のあんぜんサイト」「ベルトコンベアの修理中に墜落する」を基に制作しています。
