倉庫内で荷下ろし作業のあと、休憩後に歩行不能になり、熱中症による多臓器不全で死亡した。
このページは厚生労働省の「職場のあんぜんサイト」の労働災害事例をピックアップして、同じような災害が起こらないよう対応する安全関連製品を紹介しています。
| 業種 | 道路貨物運送業 |
|---|---|
| 事業場規模 | 300〜999人 |
| 機械設備・有害物質の種類(起因物) | 高温・低温環境 |
| 災害の種類(事故の型) | 高温・低温の物との接触 |
| 被害者数 |
死亡者数:1人 休業者数:0人 / 不休者数:0人 / 行方不明者数:0人 |
| 発生要因 |
(物) 作業環境の欠陥 (人) 職場的原因 (管理) その他及び不安全な行動のないもの |
発生状況
被災者は、物流倉庫内の作業場で、輸送用トラックのロールボックスパレットからコンベアに荷物を下ろす作業を、午前8時〜11時まで行った。休憩後、休憩室から出ようとしたところ被災者は歩行不能となり、救急搬送されたが、熱中症による多臓器不全により死亡した。被災者は体調不良による休職から職場復帰したばかりだった。作業場は屋内で空調管理がされており、飲料水サーバーも作業場の近隣に設置されていた。
原因
この災害の原因としては、次のようなことが考えられる。
1 体調不良による休職からの復帰直後であったことから、熱への順化が図られていなかったこと。
2 熱中症予防のための指標である暑さ指数(WBGT値)の測定を行っていなかったこと。
3 熱中症予防のための労働衛生教育が不十分であったこと。
対策
類似災害の防止のためには、次のような対策の徹底が必要である。
1 労働者の健康状態を把握し、熱への順化を図るための期間を設けるなど、就業上の措置を講ずること。
2 作業を行わせる場所の暑さ指数(WBGT値)をあらかじめ測定し、関係労働者にその結果を周知するとともに、その暑さ指数に応じた対策を実施すること。
3 熱中症予防のための労働衛生教育を徹底すること。
関連するリンク
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