| イベント名 | 水素バリア材料の開発と評価 |
|---|---|
| 開催期間 |
2026年03月05日(木)
10:30~16:50 |
| 会場名 | Zoomによるオンラインセミナー |
| 会場の住所 | 東京都 |
| お申し込み期限日 | 2026年03月04日(水)15時 |
| お申し込み |
|
<セミナー No.603411>
【Live配信のみ】 アーカイブ配信はありません
水素バリア材料の開発と評価
★材料の水素脆化を防ぐためのバリア技術と設計のポイントとは?
★水素活用に向けたバリア機能付与に向けた材料、表面設計技術
■ 講師
1.(株)ベイサイドリビング横浜 代表取締役 博士(工学) 技術士・金属 田村 元紀 氏
2. 北海道大学 工学研究院附属 エネルギー・マテリアル融合領域研究センター 助教 博士(工学) 中川 祐貴 氏
3. 岡谷熱処理工業(株) 顧問 博士(工学) 滝澤 秀一 氏
4. クニミネ工業(株) いわき研究所 主席研究員 博士(理学) 窪田 宗弘 氏
■ 聴講料 :
1名につき66,000円(消費税込・資料付き)
〔1社2名以上同時申込の場合1名につき60,500円(税込)〕
〔大学、公的機関、医療機関の方には割引制度があります。
詳しくはお問い合わせください〕
※定員になり次第、お申込みは締切となります。
■ プログラム
<10:30~12:00>
1.水素ガスバリア膜の基礎評価
(株)ベイサイドリビング横浜 田村 元紀 氏
【ご略歴】
株式会社ベイサイドリビング横浜設立 代表取締役(2024-)
横浜技術士事務所 所長(2022-2024)
国立大学法人大学教授(2010-2022)
現日本製鉄株式会社(1981-2009)
【講演ポイント】
水素エネルギーの導入が積極的に進められているが、これにともない、高圧・低圧、高温・低温などの様々な条件下で金属系・無機系・ポリマー系を含む多くの材料と水素とが接触する状況が格段に増えた。
水素は金属材料の機能性や安全性を阻害する場合がある。鉄鋼材料では、高強度ほど水素脆化しやすいことが知られている。材料特性や安全性を維持・向上する観点から、水素バリア機能を付与する技術開発が進められている。
本講演では、水素エネルギー社会の様々な動向を意識しつつ、水素が材料特性に及ぼす影響、バリア技術の基礎、水素バリア機能の評価方法、機能薄膜と生成プロセスの各論について平易に解説する。
【プログラム】
1.はじめに
2.水素エネルギー社会
3.水素と材料
4.ガスバリア機能とその評価
4-1 ガス透過のメカニズム
4-2 ガスバリア機能の評価
5.水素バリア機能薄膜材料
5-1 薄膜生成プロセス
5-2 各種皮膜の特性
5-3 薄膜材料の微細組織
6.おわりに
【質疑応答】
-----------------------------
<13:00~14:00>
2.水素吸蔵金属への有機溶媒中パルスレーザー照射による炭化チタン、酸化チタンの形成と水素バリア膜への応用
北海道大学 中川 祐貴 氏
【習得できる知識】
・レーザーアブレーションとアブレーション閾値以下での照射による表面改質技術
・ナノ秒パルスレーザーを用いた金属の炭化膜、窒化膜の形成技術
【講演ポイント】
水素が鋼や金属素材に侵入し水素脆化が生じるのを防ぐために水素透過を抑制するバリア技術が重要である。
本講演では、一般的な水素バリア技術の手法を簡単に説明したのちに、当研究室が進めているナノ秒パルスレーザーを用いた水素バリア膜の形成技術を紹介する。
【プログラム】
1.水素透過と水素バリアのコンセプト
2.水素バリアコーティングの手法
3.レーザーアブレーションについて
4.アブレーション閾値以下の低フルーエンスでの照射について
5.レーザーアブレーションによる窒化チタン膜の作製
6.チタン粉末への低フルーエンス照射による炭化チタンの形成
7.チタン板への低フルーエンス照射による炭化膜・酸化膜形成と水素バリア膜への応用
【質疑応答】
-----------------------------
<14:10~15:40>
3.PVDコーティングによる超多層構造水素バリア膜の開発
岡谷熱処理工業(株) 滝澤 秀一 氏
【習得できる知識】
・水素バリア性の高いPVDコーティング膜技術
・水素バリア性能(耐透過性)の評価方法
・コーティング皮膜の耐環境(温度、放射線)における密着性の評価方法
・水素バリア性と他の機能を複合化する方法
【講演ポイント】
水素の社会実装について、近年ビジネスとしての活用と期待が深まり注目を集めている。従来からの利用を始め、様々な分野での利用が進められている。その中で水素由来の問題・課題が生じており、個々の事象に対する技術開発により利用拡大を図っている。
本講座では水素の材料への拡散を抑制するPVDコーティング膜について、作製方法、評価方法、バリア性のメカニズムと具体的な例について解説する。
【プログラム】
1.PVDコーティング技術
1-1 PVDコーティング方法
1-2 アークイオンプレーティング
1-3 超多層膜の製造方法
2.ガスバリア性の評価方法
2-1 一般的なガスバリア性の評価
2-2 PVDコーティング皮膜の水素バリア膜の評価法
3.水素バリア性のメカニズム
3-1超多層膜コーティング皮膜の構造
4.コーティング皮膜の密着性の評価
5.利用の具体例
5-1 アルテミス計画に活用するための月面環境下での水素漏洩低減皮膜
5-2 その他利活用事例(用途によって複合化)
【質疑応答】
-----------------------------
<15:50~16:50>
4.粘土を主成分にした水素バリアコーティング材料の開発
クニミネ工業(株) 窪田 宗弘 氏
【習得できる知識】
・ガス透過の基礎知識
・粘土材料の基本特性と注意点
・複合化の設計におけるノウハウ
・本コーティング剤の性能と用途例
【講演ポイント】
酸素や水蒸気といった微量ガスのバリア制御技術は、歴史的には食品包装から応用され、近年では電子デバイスやエネルギー分野まで幅広く重要性が高まっています。さらに今後は水素社会の実現に向けた水素の利活用が本格的に進むと見込まれております。しかし水素は極めて小さく拡散しやすい分子であり、安全な貯蔵・輸送には高いバリア性が不可欠です。
本講座では、古くから利用されてきた無機材料である「粘土」に着目し、その層状構造を活かすことで、金属材料をも上回る水素バリア性能を実現可能なコーティング技術の最新成果を紹介します。
【プログラム】
1.はじめに
1-1 ガスバリアとは
○ガスバリア材料の歴史と用途、酸素・水蒸気・水素の透過のメカニズム、分子拡散モデルの基礎。
1-2 粘土の構造と機能
○スメクタイトを中心とした粘土鉱物の構造、アスペクト比がもたらす特性、日常生活で活かされる機能性
2.バリア塗工液の開発
2-1 ナノコンポジット膜とは
○粘土と樹脂を複合化することによる迷路効果、バリア性向上のメカニズム
2-2 樹脂の選択と配合
○水系樹脂の種類、粘土との相性やレオロジー特性の比較
2-3 樹脂の構造とバリア性への影響
○樹脂の違いとアレニウスプロットによる活性化エネルギー比較
3.粘土系水素ガスバリア膜の性能
3-1 既存材料との水素ガス透過度の比較
○各種樹脂やSUS材との水素透過度の比較結果
3-2 課題としての密着性
○機材密着性という課題、及び適用範囲拡大に向けたアンカーコート剤の検討
3-3 耐久性における優位点
○低温耐性、ガンマ線照射実験結果紹介
4.水素脆化を抑制できるのか
4-1 実験方法と結果
○金属表面へのコーティングがもたらす水素侵入抑制効果の検証と脆化試験の結果紹介
【質疑応答】
セミナーの詳細についてはお気軽にお問い合わせください。
- サイト内検索
- セミナー・書籍新着情報
-
- 【Live配信 or アーカイブ配信】生成AIを活用した発明創出と特許戦略設計の高度化 (2025年12月24日)
- 【Live配信セミナー】Excelで始める実践データ分析 (2025年12月24日)
- 【Live配信セミナー】Pythonを用いた高分子材料の画像解析入門 (2025年12月24日)
- 【Live配信 or アーカイブ配信】包装設計におけるヒートシール技術 (2025年12月24日)
- 【Live配信 or アーカイブ配信】シラノール基の反応と応用、評価 (2025年12月24日)
- カテゴリー別
- 技術情報協会アーカイブ


![足で稼ぐ営業を見直しませんか?[営業支援サービスのご案内] 足で稼ぐ営業を見直しませんか?[営業支援サービスのご案内]](https://www.atengineer.com/pr/gijutu/color/images/btn_wps.png)