印刷工場で印刷機の調整中、紙づまりの除去を行っていた作業者が動きはじめた機械のロールにはさまれ死亡
このページは厚生労働省の「職場のあんぜんサイト」の労働災害事例をピックアップして、同じような災害が起こらないよう対応する安全関連製品を紹介しています。
| 業種 | 印刷業 |
|---|---|
| 事業場規模 | 100~299人 |
| 機械設備・有害物質の種類(起因物) | 印刷用機械 |
| 災害の種類(事故の型) | はさまれ、巻き込まれ |
| 被害者数 |
死亡者数:1人 休業者数:- / 不休者数:- / 行方不明者数:- |
| 発生要因 |
(物) 防護措置・安全装置の欠陥 (人) 危険感覚 (管理) 安全装置をはずす、無効にする |
発生状況
この災害は、印刷工場で印刷機の調整作業を行っていた作業者が突然動き出した印刷機に巻き込まれ被災したものである。
災害発生当日、作業者Aは同僚の作業者Bとともに印刷開始作業前の印刷機械の調整作業を行っていた。最初に色の調整を行って様子を見たところ色合いは良かったものの印刷物に皺が出てきてしまった。このため、Aは印刷物を取り除き、印刷ローラーの点検を行った。この際にローラーの表面に小さな凹凸があるのを発見し、Bと協議した結果、再度試験印刷を行うことになり、Bは少し離れた操作盤のところまで移動した。
その後、Bは「一回印刷してみましょう」とAに声をかけ、印刷機の始動開始ブザーを鳴らせた後に印刷機の運転を再開した。しかし、まもなく印刷機が停止したため、Bは印刷製品が排出される排紙機のところまで行ったところ、印刷機の紙押さえとローラの間に巻き込まれているAを発見した。
同印刷機には、もともと紙押さえが上がっている状態では機械が作動しないようにリミットスイッチが設置されていたが、災害発生時はこれが作動しないようになっていた。
また、作業者が印刷機の可動個所に近づいたときに機械が停止するような安全装置もなかった。
なお、印刷機にトラブルが発生したときの復旧作業の方法を盛り込んだ作業手順書はなく、作業者に対する安全衛生教育も実施されていなかった。
原因
この災害の原因としては、次のようなことが考えられる。
1 排紙機の紙押さえのリミットスイッチが作動しないように変更が加えられていたこと
印刷機には、もともと機械の紙押さえを上げた際に機械が停止するようなリミットスイッチが設置されていたが、これに木片がはさんであり、実際には作動しない状態であった。このため、紙押さえを上げていたにもかかわらず操作盤から起動させた際に装置が動き始めてしまった。
2 作業者が装置に近づいた際に装置の電源が切れる、また動力部分に作業者が立ち入った事実を警報等により知らせる設備がなかったこと
3 トラブルからの復旧手順等を定めた適切な作業手順書がなかったこと
4 当該装置に関して作業時に巻き込まれによる労働災害の防止について安全衛生教育が実施されていなかったこと
対策
同種災害の防止のためには、次のような対策の徹底が必要である。
1 リミットスイッチなど機械に取り付けられている安全装置を改造しないこと。また、定期的に安全装置の動作テストを行い、その結果を記録しておくことが重要である。なお、安全装置を使用して作業を行う際には少なくとも外観上異常がないか等確かめてから作業を開始すること。
2 動力部分を有する機械については作業者が機械に近づいた際に装置の電源が遮断される、または動力部分に作業者が立ち入った場合、警報等により知らせるとともに、電源が入らないような設備を設けること。
3 トラブルに関する作業手順書を作成し、関係者に周知徹底するとともに作業場の見やすい場所に掲示すること。
4 作業者に対して作業時に巻き込まれによる労働災害が発生する危険性等について、あらかじめ安全衛生教育を行うこと。また当該装置と同様の装置で過去に発生した災害事例についても周知徹底する。
このような労働災害に 対応する製品
関連するリンク
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