自動かんな盤の送りローラーに巻き込まれて死亡
このページは厚生労働省の「職場のあんぜんサイト」の労働災害事例をピックアップして、同じような災害が起こらないよう対応する安全関連製品を紹介しています。
| 業種 | 合板製造業 |
|---|---|
| 事業場規模 | 16~29人 |
| 機械設備・有害物質の種類(起因物) | かんな盤 |
| 災害の種類(事故の型) | はさまれ、巻き込まれ |
| 被害者数 |
死亡者数:1人 休業者数:0人 / 不休者数:0人 / 行方不明者数:0人 |
| 発生要因 |
(物) 設計不良 (人) 危険感覚 (管理) 運転中の機械、装置の |
発生状況
この災害は、集成材を製造する工場において、自動かんな盤の設定変更を行う作業中に発生したものである。
災害発生当日、工場の職長と作業者5人は、自動かんな盤を使用した板材の切削および表面仕上げの作業を行うことになった。
作業者Aは、職長の指示で朝から自動かんな盤を用いた切削作業を開始したが、最初の指示による作業は約1時間で終了した。次にAは、自動かんな盤の設定変更を行うよう職長から指示を受け、設定変更作業を開始した。その後職長は、板材を運搬するフォークリフトを工場建屋から外へ移動させた後、自動かんな盤の近くへ戻ってきたところ、自動かんな盤の送りローラーに巻き込まれているAを発見した。Aは病院へ搬送されたが、まもなく死亡した。
工場では、設定変更の手順を定めた作業手順書を作成しておらず、職長はAに対して手順を口頭で次のように指示していた。
[1] 操作盤の全停止ボタンを押す(かんな刃・送りローラーの回転停止)。
[2] 刃の操作レバーを停止位置にする。
[3] 操作盤に板材の厚さと幅を入力する。
しかし、災害発生時、自動かんな盤の刃の操作レバーは停止位置にあったが、全停止ボタンは操作されておらず、送りローラーは回転したままであった。
自動かんな盤の操作盤は、送りローラーの上に身を乗り出さないと操作できない位置にあったが、送りローラーには作業者が接触するのを防止する覆い等は設置されていなかった。また、自動かんな盤には非常停止装置がなかった。
原因
この災害の原因としては、次のようなことが考えられる。
1 自動かんな盤は、全停止操作を行わなくても設定変更ができたこと、また危険防止のための覆い等が設置されていなかったこと
Aは自動かんな盤の全停止を行わずに、かんな刃のみ停止して、設定変更をするために操作盤で入力しようとして身を乗り出したところ、回転中の送りローラーに接触して巻き込まれた。
Aは、指示された手順のうち[1]の全停止の操作を省いていたものであるが、元々この自動かんな盤は、全停止の操作を行わずに動かしたままの状態で、設定変更ができる仕様になっていた。また、送りローラーには、作業者の接触を防止する覆い等はなかった。
2 非常停止装置が設置されていなかったこと
作業者の身体等の一部が送りローラーに巻き込まれそうになった場合等、作業者が危険を感じたときに自動かんな盤を停止させる非常停止装置が設置されていなかった。
3 自動かんな盤の設定変更にかかる作業手順書が作成されていなかったこと
工場では、自動かんな盤の設定変更の手順を定めた作業手順書を作成していなかった。そのため、作業手順は口頭で指示されていた。
対策
同種災害の防止のためには、原因に関して次のような対策の実施が必要である。
1 自動かんな盤の設定変更等、操作盤の入力を安全にできるようにすること
設定変更等を行う操作盤は、次のような措置を講じて、安全に入力できるようにする。
[1] かんな刃や送りローラーなど可動部の停止後でなければ入力できない制御方式とする。
[2] 操作盤を作業者が無理な姿勢をとらなくてもすむ位置に変更し、容易に入力できるようにする。
[3] 巻き込まれや切れ・こすれの危険個所に覆い等を設置する。
2 非常停止装置を設け、そのスイッチを作業位置の近くに取り付けること
作業者の身体の一部が巻き込まれるおそれがある場合に送りローラー等の回転を停止させる非常停止装置を自動かんな盤に設けるとともに、非常停止スイッチを作業者が作業中容易に操作できる位置に設ける。
3 自動かんな盤の設定変更等を含めた作業方法についての作業手順書を作成すること
設定変更等の非定常作業を含めた作業手順書を作成し、その内容について関係作業者に対し安全衛生教育を徹底する。
このような労働災害に 対応する製品
関連するリンク
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