イベント名 | パワー半導体の接合技術、材料開発動向と信頼性向上 |
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開催期間 |
2025年07月22日(火)
10:30~17:30 |
会場名 | ZOOMを利用したLive配信 ※会場での講義は行いません |
会場の住所 | 東京都 |
お申し込み期限日 | 2025年07月21日(月)15時 |
お申し込み |
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<セミナー No.507414>
【Live配信のみ】 アーカイブ配信はありません
パワー半導体の接合技術、
材料開発動向と信頼性向上
★次世代パワー半導体に対応する接合材料への要求特性とは
★Ag系、Cu系接合材の開発動向とアルミ銅被覆ワイヤーによる高信頼接合技術について解説
■ 講師
1.大阪大学 産業科学研究所 フレキシブル3D実装協働研究所 特任准教授(常勤) 博士(工学) 中山 幸仁 氏
2. 東芝デバイス&ストレージ(株) 半導体事業部 パッケージ&テスト技術開発センター パッケージソリューション技術開発部 フェロー 工学博士 川城 史義 氏
3. 花王(株) 研究開発部門 テクノケミカル研究所 チームリーダー 江山 誉昭 氏
4. 大陽日酸(株) 技術開発ユニット 山梨ソリューションセンター ナノ材料開発プロジェクト 主任研究員 三好 健太朗 氏
5. 千住金属工業(株) 研究開発部 ハンダテクニカルセンター 研究員 佐々木 智揮 氏
■ 聴講料 :
1名につき66,000円(消費税込・資料付き)
〔1社2名以上同時申込の場合1名につき60,500円(税込)〕
〔大学、公的機関、医療機関の方には割引制度があります。
詳しくはお問い合わせください〕
※定員になり次第、お申込みは締切となります。
■ プログラム
<10:30~12:00>
1.新規パワーデバイス接合材料の開発: 液体急冷Ag-Si合金準安定相の活用
大阪大学 中山 幸仁 氏
【講演ポイント】
SiCやGaN等の次世代パワー半導体の接合に用いられる材料は、鉛フリー、優れた接合強度、高い熱伝導性、高い電気伝導性,低い熱膨張係数、および低コスト化が求められている。次世代パワー半導体向けの接合材料の一つとして銀(Ag)が着目されているが、Agの素材価格は比較的高価であり、半導体基板との熱膨張係数が大きく異なるため接合部の応力付加が課題となっている。
現在、当研究グループは、液体急冷法を用いてAg-Si合金ベースの接合材料の開発を進めており、液体急冷Ag-Si合金の準安定相からAgの析出現象を利用した新たな接合技術に取り組んでおり、これらについての説明を行う。
【プログラム】
1.準安定相とは?
1.1 非晶質(アモルファス)
1.2 過飽和固溶体
1.3 化合物系準安定相
2.共晶合金
2.1 Au-Si
2.2 Al-Si
2.3 Ag-Si
3.液体急冷法
3.1 ガスアトマイズ法
3.2 単ロール液体急冷法
4.構造解析法
4.1 透過型電子顕微鏡(TEM)
4.2 走査型透過電子顕微鏡(STEM)
4.3 アトムプローブ法(APT)
4.4 エネルギー分散型X線分光法(EDS)
4.5 X線回折法(XRD)
4.6 示差走査熱量測定(DSC)
5.組織観察
5.1 ナノスケールにおける相分離構造
5.2 組成分析結果
6.加熱による構造変化
6.1 準安定相の消失
6.2 Agノジュール析出現象の発見
6.3 Agノジュール析出の生成メカニズム
8.液体急冷Ag-Si合金の機械的特性
9.焼結結合界面の組織観察
10.シェア強度試験
11.まとめ
【質疑応答】
-------------------------------
<13:00~14:00>
2.アルミ被覆Cuワイヤ材と超音波接合技術を用いたパワー半導体の高信頼接合技術
東芝デバイス&ストレージ(株) 川城 史義 氏
【講演ポイント】
SiCパワー半導体デバイスにおいて高電流密度化および高温動作化を目指した場合に直面する課題について議論を行う。
超音波接合技術の中でもウェッジボンディング技術を用いたチップ表面への太線ワイヤ接合部の信頼性向上を課題とし、パワー半導体の実動作を模したパワーサイクル試験における接合寿命の長寿命化を目指して、ワイヤとボンディングパッドの材質の改善を行い、実験と有限要素解析の双方の観点から、繰り返し熱疲労に強いワイヤ接合部の構造について考察する。
【プログラム】
1.はじめに
1.1 高効率半導体
1.2 超音波接合技術
1.3 半導体信頼性試験
2.実験
2.1 サンプル組立
2.2 パワーサイクル試験
2.3 有限要素解析のための材料物性測定
2.4 有限要素解析モデルの作成
2.5 パワーサイクル試験時の熱応力解析
3.結果・考察
3.1 テストサンプルの温度特性測定結果
3.2 パワーサイクル試験結果
3.3 同じジャンクション温度差におけるパワーサイクル寿命の比較
3.4 非弾性応力ひずみ解析結果
3.5 アルミニウムワイヤ接合部とアルミニウム被覆銅ワイヤ接合部の疲労寿命
3.6 銅オーバーパッドメタルの厚化によるワイヤ接合部の長寿命化
4.おわりに
4.1 まとめ
4.2 今後の展望
【質疑応答】
-----------------------------
<14:10~15:10>
3.次世代パワー半導体に向けたサブミクロン銅粒子を有する銅接合材の特性
花王(株) 江山 誉昭 氏
【講演ポイント】
次世代パワー半導体は高温駆動が可能であるため、パワー半導体中の接合層は高い熱信頼性が必要となる。近年は、接合材として高耐熱の銀粒子を含む銀接合材が市場に展開され始めているが、200℃を超えると微細構造変化や破断など未だ熱信頼性に懸念がある。
一方、銅接合材は銀接合材を超える熱信頼性を発揮することが見えてきた。
本講座では、サブミクロ銅粒子および銅接合材の特性についてお話ししつつ、形成された銅接合層の熱信頼性を焦点に当て説明する。
【プログラム】
1.次世代パワー半導体に向けた接合材の期待
1.1 次世代パワー半導体と接合材
1.2 銀接合材の懸念
1.3 銅接合材への期待
2.銅粒子について
2.1 銅粒子の焼結
2.2 接合プロセスについて
2.3 銅粒子に求められる特性について
2.4 サブミクロン銅粒子の特徴
3.銅接合材が形成した銅接合層の熱信頼性
3.1 初期評価
3.2 熱信頼性評価
3.3 銅焼結体の機械特性
4.まとめ
5.今後の銅接合材技術について
【質疑応答】
-----------------------------
<15:20~16:20>
4.酸素燃焼を用いて製造した銅ナノ粒子のパワー半導体接合ペーストへの適用検討
大陽日酸(株) 三好 健太朗 氏
【講演ポイント】
SiCパワーデバイスの接合材として、高耐熱の金属焼結型接合材が期待されている。一方で、接合温度の低温化のニーズは益々高くなっており、250℃以下の低温接合が求められている。
本講座では、酸素燃焼を用いて乾式で製造した銅ナノ粒子の特徴および、本銅ナノ粒子を用いた接合ペーストの250℃以下の低温接合性能について説明する。
【プログラム】
1.酸素燃焼を用いた金属ナノ粒子製造技術
1.1 酸素燃焼の特徴
1.2 金属ナノ粒子合成技術
1.3 酸素燃焼を用いて製造した銅ナノ粒子の特徴
2.銅ナノ粒子ペーストの接合性能
2.1 ペースト概要
2.2 接合温度と接合強度の相関
2.3 接合圧力と接合強度の相関
3.接合サンプルの信頼性、熱特性
3.1 熱衝撃信頼性試験結果
3.2 接合体の熱伝導性
【質疑応答】
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<16:30~17:30>
5.パワー半導体向けのはんだ材料とNFTLP接合材料
千住金属工業(株) 佐々木 智揮 氏
【講演ポイント】
SiCは現在主流のSiと比較して、各種特性に優れ、更なる高温動作も可能となる。パワーモジュールを例に上げると、半導体素子との接合部はより耐熱性が求められ、冷却特性も向上させる必要がある。
本講演では、前半で従来のSi半導体に加え、WBG半導体をターゲットにしたパワーデバイス向けの高信頼性はんだ合金と接合材料に求められる実装性について紹介する。
後半では、TLP材料のシート材を中心にペーストの開発状況についても紹介する。
【プログラム】
1.パワー半導体向けのはんだ材料の概要
1.1 パワー半導体技術の進化
1.2 パワー半導体向けはんだ材料に求められる特性
2.はんだ材料の技術動向
2.1 パワー半導体向けPbフリーはんだ合金
2.2 Niボール入りプリフォームはんだ
2.3 洗浄用はんだペースト
2.4 洗浄レスはんだペースト
2.5 ギ酸リフロー用はんだペースト
3.NFTLP接合材料
4.1 開発コンセプト
4.2 TLPによる接合部の高耐熱化
4.3 NFTLPシート
4.4 NFTLPペーストの開発状況
4.結言:はんだとNFTLPの物性比較と信頼性評価を含めた今後の課題
【質疑応答】
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