少量サンプル混練の新時代: Thermo Scientific Process 11 卓上エクストルーダー
■エクストルーダー Process 11の概要
Thermo Scientific Process 11(二軸スクリューエクストルーダー)は、20 g程度の少量サンプルで効率的な混練が可能な卓上型装置です。希少な材料を無駄なく使用し、理論的に最適な混練条件を実現します。また、最大2.5 kg/hの連続生産能力を備えており、試作から生産までを一台で対応可能です。
コンパクトな設計によりラボスペースを有効活用できるほか、操作性にも優れており、タッチスクリーンによる簡単な操作や容易なクリーニングが可能です。研究開発から生産まで幅広い用途に対応する、優れた小型エクストルーダーです。
■Process 11は、以下のようなニーズを満たし、お客様の課題を解決します!
-
材料開発する際にコンパウンドにかかる時間、手間、コスト、評価後大量に残るムダな材料などの問題を解決したい。
-
開発の初期段階のポリマーを使って少量サンプルで新材料の開発をしたい。
-
高価・希少な材料や添加剤をつかって少量サンプルで新材料の開発をしたい。
-
開発した材料を連続的に生産したい。
-
添加物(Modifier)の効果を少量サンプルで効率的に確認したい。
-
開発中の材料の最適な混練条件を確認したい。
-
連続的に混練している際の、混練状態をデータとして残したい。
-
混練の順番や投入時間を変えることで、混練条件を最適化したい。
-
粉末、ペレット、液体などさまざまな形態の材料を混練したい。
-
混練中に発生したガスや水蒸気を除去したい。
-
エクストルーダーのクリーニング(洗浄)にかかる手間を減らしたい。
-
エクストルーダーのバレルやスクリューの細部をきれいにクリーニングしたい。
-
混練中に材料にどのような変化が生じているか、In-situで確認したい。
-
混練した材料をそのまま連続的にペレット化したい。
-
アイソレーターの中で混練がしたい。
-
将来、生産量を増やすために効率的なスケールアップが必要。
■エクストルーダー Process 11の特長
- 少量サンプル(20 g程度)で混練が可能
- 2.5 kg/hの連続生産が可能(※処理能力は樹脂の性質によって異なります)
- セグメント式二軸スクリューを採用することで、さまざまな混練モードを再現
- バレルはセグメント(7カ所)ごとの温度設定および管理が可能
- 広い範囲での加工温度設定が可能(標準仕様350℃まで、高温仕様450℃まで)
- タッチパネルによる簡単操作
- 上部バレルが取り外し分解可能なデザインで、クリーニングが簡単
- 優れた拡張性
- バレルもL/D 15、25、40に設定可能
- 主ポートに加え副ポート3カ所(L/D40の場合)の位置をフレキシブルに選択可能
- ポートにはベント機能を加えることが可能
- 投入する材料に合わせたフィーディングシステム
- ペレット、粉末、液体にそれぞれに適合したフィーディングシステムを選択可(容量式、減量式を選択)
- 材料に合わせたフィーダー用スクリューを選択可能
- ペレット化が可能:専用の空冷式コンベアやウォーターバス、ペレタイザーを利用してペレットは設定により長さの違うものに加工可能
- フィーダーを4台併設可能
- 種類の違う材料を異なったフィーダーから投入可能
- Tダイと専用の巻き取り機でシート及びフィルムの試作が可能
- モノフィラメントの製造において、ギアポンプを使用して脈動を制限。フィラメント径を測定し寸法管理を行いながら製造し、専用の巻取り機で巻取りが可能。
- 小型射出成形機Thermo Scientific HAAKE MiniJet IIと併用して、少量のサンプルで各種試験片を成形し、さまざまな特性評価に対応:機械的強度試験、耐摩擦磨耗試験、耐候性試験、耐薬品性試験、電気的特性・耐熱性・成形性の確認など
- グローブボックス(アイソレーター)の中に設置可能
- スケールアップが容易(Process 11で実現した理想的な混錬条件を、当社の生産用二軸エクストルーダーへ速やかに機械的、物理的に適用することが可能)
■エクストルーダー Process 11の活用例
- 高機能性ポリマー・新規材料の研究開発
- 添加物の影響の評価(機械的特性、耐衝撃性、電気的特性、摺動性(摩擦摩耗特性)、難燃性、耐候性、光学的特性、耐薬品性、バリア性、相溶性、軽量化、色むら、着色性、加工性、成形性、気孔形成、寸法安定性などの改善)
- フィルム・シート製造、研究・開発
- 希少・高価な材料の混練
- ナノコンパウンドプロセス
- 3D用モノフィラメントの製造、研究・開発
- 電池の電極材料(グラファイト、セパレーターフィルム、ポリマーゲル電解質のシート押出、アノードおよびカソードスラリー、固体電解質の配合)の研究・開発 (NEDOは、全固体リチウムイオン電池(LIB)の早期実現化に向け、「次世代全固体蓄電池材料の評価・基盤技術開発」を始動しました。)
- リサイクル材の再利用。バージン材とリサイクル材の混合比率を変えたサンプル作成
- 機能食品の研究・開発(膨化、造粒、バッチ工程の簡略化、食品の特性回避、食感の調整、色の調整など)
- 疑似肉の研究開発
- 固体分散体製剤の開発(HME=溶融混錬法)(*製薬専用仕様機を取り揃えています)
- ペットフード、家畜用飼料や動物用の薬などの研究開発、製造
■ Process 11の導入実績
化学メーカー(高機能材料の研究開発)、製薬会社の製剤研究開発部門、HME(溶融混錬法)製剤の生産ライン、大手食品メーカー(疑似肉の研究開発など)、バッテリーメーカー(スラリーの調合)、アカデミアの最先端研究など、日本国内・海外において多数の導入実績を有します。
■ エクストルーダー Process 11の主な仕様
L/D |
40 |
回転数(rpm) |
10~1,000 |
トルク(Nm/shaft) |
6 |
最高温度(℃) |
350℃(オプション450℃高温仕様) |
スクリュー |
同方向二軸スクリュータイプ(11 mm) |
電源 |
230V/16A 50/60Hz |
外形(mm) |
L82 × W48 × H34 |
質量(kg) |
55 |
■ 安心のサービス・サポート体制
当社は高度なトレーニングを受けたエンジニアによる、専門的なサポートをお客さまに提供しています。
お客さまの装置を常にベストの状態に維持するための予防的なサービスおよびサポートにより、生産性の向上、ダウンタイムの最小化、およびメンテナンスコストの削減を実現できます。
お客さまの装置のライフサイクルを通じて必要なサービスを提案させていただきますので、当社のエキスパートにご相談ください。
エクストルーダーに関するお問い合わせ
材料開発における希少・高価な材料の混合や混練などで課題をお持ちでしたら、サーモフィッシャーサイエンティフィック株式会社にご相談ください。
最適なソリューションをご提案いたします。
エクストルーダーについてのスペック詳細、価格など、お気軽にお問い合わせください。
- サイト内検索
- ページカテゴリ一覧
- 新着ページ
-
- 好評開催中:FTIR・ラマン プレミアムキャンペーン 2025 (2025年04月30日)
- FTIR・ラマン分光法の基礎・異物分析セミナー 2025 (2025年04月17日)
- 少量サンプル混練の新時代:Thermo Scientific Process11 卓上型エクストルーダー (2025年04月07日)
- フッ化水素酸アルキレーションユニットからの炭素鋼配管に含まれる残留元素の迅速な分析 (2025年04月03日)
- 発電所の流体侵食腐食(FAC) 検査プロトコル - Niton XL5 PlusハンドヘルドXRF分析計の使用 (2025年04月03日)