熱中症になる原因やWBGT(暑さ指数)についての基礎知識
労働環境下での適切な対策を立てるには、まず熱中症が起こるメカニズムや評価指標への理解を深めることが求められます。安全管理における基本的な考え方を、厚生労働省「職場における熱中症予防情報」の資料を基にご紹介します。
熱中症の原因と発生しやすい条件
熱中症は、気温が高いことだけでなく、体内の水分や塩分のバランスが崩れ、体温調節機能がうまく働かなくなることで発生します。次のような条件が揃うと危険度が増加します。
- ・高温多湿、かつ無風の作業環境
- ・長時間にわたる強い身体作業負荷
- ・休憩が取りづらく、水分補給が制限される状況
- ・作業者自身の体調不良(寝不足、二日酔い、脱水など)
暑さ指数(WBGT)を活用する
暑さ指数(WBGT:湿球黒球温度)は、単なる気温だけでなく、湿度、日射などの輻射熱、風の有無などを総合的に評価した指標です。熱中症予防にはこのWBGTの数値を基準に判断することが広く推奨されています。
作業の種類(軽作業から激しい作業まで)や、着用する作業服の素材(通気性のあるものから、不透湿性のつなぎ服など)に応じて、許容されるWBGT基準値は異なります。基準値を超える場合は、作業時間や内容の変更などの対策が求められます。
高年齢労働者や持病がある人への配慮
作業にあたる従業員の年齢や持病も、リスク評価に含める必要があります。
- 加齢に伴って、のどの渇きに対する感覚が鈍くなったり、体温調整機能や発汗機能が抑えられたりすることがあります。
- 生活習慣病のほか、何らかの疾患で服薬している場合、薬の作用によって脱水症状になりやすくなる場合があります。
高リスクとなる従業員には、周辺がこまめに声をかけるなどの見守り体制を一層強化することが望まれます。
キャンペーンの活用と情報の多言語展開
厚生労働省などが展開する「STOP!熱中症 クールワークキャンペーン」などの啓発活動を確認し、職場の安全衛生に活かすことも一策です。また、外国人の労働者が多い現場向けには、複数の言語(ベトナム語、中国語、英語など)で翻訳された予防リーフレット等も提供されており、情報の周知に役立てることができます。
まとめ
熱中症は複合的な要因によって引き起こされます。管理者はWBGTなどの客観的なデータを用いつつ、作業者一人ひとりの健康状態に目を配る多角的なアプローチが必要です。
関連するリンク
- このページは、厚生労働省「05 熱中症の基礎知識」を基に制作しています。
