気密性試験とは、中空パッケージの電子デバイスにおいて最も重要である気密性の問題(大気成分の侵入が無いか)を確認する試験です。中空パッケージの空間部分は、窒素や希ガス等の不活性ガス、真空雰囲気で封止され、その雰囲気は低い露点(水蒸気を含む空気を冷却したとき、凝結が始まる温度)で保たれています。そのため、気密性が保持されていないと、大気成分である水分や酸素が中空パッケージの空間部分に浸入し、チップの酸化や腐食、内圧の変化、容量成分の劣化などが発生し、抵抗値異常などが生じ、中空パッケージの機能に影響を与えてしまいます。OKIエンジニアリングでは、MIL規格のMIL-STD-883、およびMIL-STD-750に準拠した評価が可能です。中空パッケージから発生するヘリウムの検出から漏れ量を測定するファインリーク試験と、中空パッケージから発生する気泡の有無を観察するグロスリーク試験により、10-13 Pa・m3/sec以上のリーク領域に対応し、欠陥検出をいたします。
ファインリーク試験とグロスリーク試験
気密性試験には、微小なリーク範囲に特化したファインリーク試験と、大きなリーク範囲に特化したグロスリーク試験があります。ファインリーク試験とグロスリーク試験は、測定範囲がそれぞれ異なり、サンプルの気密性の健全性を確認するには、両試験を実施することを推奨します。
気密性試験の測定範囲
ファインリーク試験
ファインリーク試験は、中空パッケージ内部から発生するヘリウムガスを検出し、漏れ量を測定する試験方法です。
- 特徴:微小なリーク範囲に特化
- 測定範囲:10-13~10-0(Pa・m3/sec)
- 使用ガス:ヘリウム
ファインリーク試験装置
グロスリーク試験
グロスリーク試験は、中空パッケージ内部から発生する気泡の有無を観察する試験方法です。
- 特徴:大きなリーク範囲に特化
- 測定範囲:10-6~(Pa・m3/sec)
- 使用液体:フルオロカーボン(FC-40、72)
グロスリーク試験での気泡確認例
対象試料
各種電子デバイス(加速度センサー、MEMS、水晶デバイス、光通信デバイス、ランプ等)の気密封止されたパッケージが対象となります。
お問い合わせ
気密性試験について、OKIエンジニアリングまでお気軽にお問い合わせください。また、中空パッケージの試験として、PIND試験、IVC試験、定加速度試験についても対応いたします。
お見積りのご依頼や試験可否については、製品や部品の品名情報、詳しい試験や分析の条件についてお知らせいただけるとスムーズです。
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