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イベント

【Live配信セミナー 10/29】EV、EVバッテリーの難燃化技術と熱マネジメント技術の展望

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セミナー情報  / 2025年09月01日 /  自動車 化学・樹脂 試験・分析・測定
イベント名 EV、EVバッテリーの難燃化技術と熱マネジメント技術の展望
開催期間 2025年10月29日(水)
10:30~17:30
会場名 ZOOMを利用したLive配信 ※会場での講義は行いません
会場の住所 東京都
お申し込み期限日 2025年10月28日(火)15時
お申し込み

<セミナー No.510415>
【Live配信のみ】 アーカイブ配信はありません

EV、EVバッテリーの
難燃化技術と熱マネジメント技術の展望

 

★電気自動車とバッテリーの難燃化、熱マネジメント技術を徹底解説

★バッテリー熱暴走に備える難燃部材、熱マネジメント部材への要求特性とは


■ 講師
1.(一社)難燃材料研究会 会長 岐阜大学 高等研究院 Guコンポジット研究センター 特任教授 博士(学術) 大越 雅之 氏

2. 住友ベークライト(株) HPP技術開発研究所 複合材料部品開発研究部 グループリーダー 井川 亮一 氏
3. デンカ(株) 新事業開発部門 デンカイノベーションセンター 新規材料研究部 博士(理学) 内田 光 氏
4. ヘンケルジャパン(株)  オートモーティブコンポーネンツ事業部  シニアアプリケーションエンジニア 奥原 昂 氏
5. マツダ(株) 技術研究所 次世代環境技術研究部門 波頭 佑哉 氏

 

■ 聴講料 :

1名につき66,000円(消費税込・資料付き)
〔1社2名以上同時申込の場合1名につき60,500円(税込)〕
〔大学、公的機関、医療機関の方には割引制度があります。
         詳しくはお問い合わせください〕

※定員になり次第、お申込みは締切となります。

 

■ プログラム                                 
<10:30~12:00>

1.材料の難燃化技術の基礎と電気自動車、車両用バッテリーに向けた難燃部材の要求特性

(一社)難燃材料研究会 大越 雅之 氏

 
【講演ポイント】
 カーボンニュートラル(以下、CN)があり、CNと同様の考え方で、「ネットゼロ」という概念がある。その中の目標設定イニシアチブ(SBTi)は、企業がネットゼロの目標を設定するための世界的な科学に基づく基準としている。2030 年までに排出量を半減し、2050 年までにネットゼロ排出達成をコミットするガイドがある。それら「CN」や「ネットゼロ」のCO2削減手段として、車両分野では、軽量化、異種接)、電池、CCS・CCUS等の手段がある。 その中でも先述の電池が最重要課題であるため、その電池特性項目の大分類として、電気的試験、機械的試験、環境試験の3つがあり、その環境試験の中に燃焼試験がある。その燃焼試験が難燃材料と関連し、その試験には、下記の2つの試験が注目されている。
① バッテリー式電気自動車に係る国連協定規則(UN-ECE R100.02 Part2、通称;燃えさし、external flame)
② Electric Vehicles Safety Global Technical Regulation(GTR 5.4.12 Thermal propagation、通称;internal hot gas)
 これら各国の法制状況は、燃えさし(external flame)とinternal hot gasの2種類がある。現在のUN-ECE R100.02 Part2は、燃えさし試験のみであるが、過充電によるinternal hot gas試験と燃えさし試験の併用が予定されている。それは、中国のGB規格とGTR 5.4.12に記載されている。その中でも中国規格は、このように推移している。2020年5月12日に、GB 18384-2020「電気自動車の安全要件」、GB 38032-2020「電気バスの安全要件」、およびGB 38031-2020「電気自動車の電力貯蔵用バッテリーの安全要件」が中国産業情報省によって策定されている。 また、上記2試験以外にもinternal hot gasの簡易試験的な位置づけで、UL 2596(Electric Vehicle Battery Enclosure Material Safety)があり、バッテリーエンクロージャー材料の熱的、機械的性能を評価するための試験方法となる。
 上記評価事項ともに、それに使用される材料とその物質に含有される化学物質規制状況について述べる。

 

【プログラム】
1.一社)SFRMのご紹介
2.高分子材料の難燃化について
 2.1 難燃剤毎の難燃機構
 2.2 難燃材料の用途(自動車)
3.評価とその規制
 3.1 難燃材料の評価方法(車載材料)
 3.2 難燃性の定量化(UL難燃性の定量化について)
 3.3 化学物質規制(新RoHS,Reach~Epeatまで、アンチモン、フッ素)
 3.4 開発動向

【質疑応答】

 

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<13:00~14:00>

2.バッテリー熱暴走の進展抑制に向けた耐火性フェノール樹脂成形材料の開発

住友ベークライト(株) 井川 亮一 氏

 
【講演ポイント】
 航続距離の延長や充電時間の短縮のため,電気自動車のバッテリーは高容量化が進んでいる.その一方で,安全性の課題として熱暴走が浮上している.熱暴走の進展や連鎖を遅らせるためには,バッテリーに使用される素材が耐火性,遮炎性に優れ,火炎を遮断し,近傍バッテリーセルへの類焼を防止,遅延することが求められる.
 本講演では、EVバッテリーの耐火安全向上と省スペース設計の両立が出来る、射出成形で薄肉部を含む複雑な部品が成形可能でありながら,耐火性に優れた樹脂成形材料について紹介する。

 

【プログラム】
1.会社紹介
2.電気自動車における熱暴走の課題と保護
3.耐火性に優れた樹脂成形材料の研究開発
 3.1 耐火性試験方法
 3.2 実験結果
  3.2.1 連続火炎試験による種々樹脂の耐火性評価
  3.2.2 フェノール樹脂成形材料の耐火性向上検討
  3.3.3 フェノール樹脂成形材料の配合設計検討
4.住友ベークライトのEVバッテリー向けの技術取組み紹介
5.まとめ

【質疑応答】

 

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<14:10~15:10>

3.リチウムイオンバッテリーの熱連鎖を抑制可能な、吸熱反応を用いた断熱・延焼防止材の開発

デンカ(株) 内田 光 氏 

 
【講演ポイント】
 リチウムイオンバッテリー(LiB)の熱暴走は、電気自動車やエネルギー貯蔵システムなどの大型セルを用いる用途において、特に重要視されている課題である。
 LiBの熱暴走に起因する爆発事故は、1つのLiBが熱暴走した際に、他のLiBまたはモジュールに熱が伝播し、熱暴走が連鎖することで生じる。そのため、LiBのセル設計だけでなく、周辺部材を含めた、モジュール・パック全体の設計も考える必要がある。
 本講演では、セル間材料に着目し、熱連鎖を効果的に抑制することが可能な材料の開発動向を紹介する。

 

【プログラム】
1.リチウムイオンバッテリーの熱暴走の課題と現況
 1.1 リチウムイオンバッテリーの構成と熱暴走
 1.2 熱暴走・熱連鎖対策の現況
2.断熱材料の基礎
 2.1 伝熱の基礎
 2.2 断熱材の設計思想
3.吸熱反応を利用したLiB用断熱・延焼防止材の研究・開発動向
 3.1 開発コンセプト
 3.2 断熱性能の簡易評価
 3.3 類焼試験による性能評価
 3.4 断熱メカニズム
4.今後の展望

【質疑応答】

 

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<15:20~16:20>

4.EVバッテリー向け熱マネジメント材料の開発動向について

ヘンケルジャパン(株) 奥原 昂 氏

 
【本講座で学べること】
・熱マネジメント材料の機能と役割
・熱マネジメント材料の種類(シート、1液、2液)とそれぞれの特徴
・放熱ギャップフィラーの特徴と利点
・熱伝導性接着剤の特徴と利点
・次世代エネルギー車用部品の熱マネジメント材料に求められる特性

 

【講演ポイント】
 自動車産業は今、世界的に100年に一度の変革期を迎えていると言われており、この自動車産業の変革をリードする技術として最も注目を浴びているのが「次世代エネルギー車」である。次世代エネルギー車、いわゆるEVに使用される材料の1つである熱マネジメント材料は、駆動用バッテリーやパワーコンバージョン部品に無くてはならない機能性材料で、ここ数年かつてないほどの活況を呈している。
 そこで本講演では代表的な熱マネジメント材料である放熱ギャップフィラーおよび熱伝導性接着剤の特性と、次世代エネルギー車における適用事例を紹介する。

 

【プログラム】
1.次世代エネルギー車用部品の熱対策
 1.1 自動車産業におけるトレンド
 1.2 次世代エネルギー車用部品の熱マネジメント課題
2.放熱ギャップフィラーの紹介
 2.1 TIM (Thermal Interface Material) の機能と役割
 2.2 TIMの種類と各機能
 2.3 放熱ギャップフィラーの性能
  2.3.1 放熱ギャップフィラーの特徴および利点
  2.3.2 シート材料との比較
  2.3.3 一液材料との比較
3.放熱ギャップフィラーの採用実績
 3.1 EVバッテリーでの採用実績
 3.2 パワーエレクトロニクス部品での採用実績
4.熱伝導性接着剤の採用実績
 4.1 パワーエレクトロニクス部品での採用実績
 4.2 CTP (Cell to Pack) への応用
5.まとめ

 

【質疑応答】

 

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<16:30~17:30>

5.EV用Li電池の温度管理に向けた熱モデリング技術の開発動向

マツダ(株) 波頭 佑哉 氏

 
【講演ポイント】
 電動車両のLiBでは、安定的な出力の確保、劣化、熱暴走への対策が求められる。
これらは電気化学反応に寄与するため、LiBの温度を適切に管理する必要があり、車両内の熱流れを強調制御する熱マネジメントが重要となる。
この熱マネジメントの検討には各ユニットの配置や加熱冷却方式が多岐にわたるため、MBD(Model-Based Development)が効果的であると考えられる。
 そこで本講演では、BEVを構成する各ユニットを1次元で表した車両システムモデルを活用した全体最適化のMBD手法による、熱マネジメントシステムの検討事例とそのモデリング技術について紹介する。

 

【プログラム】

1.はじめに
 1.1 会社紹介
 1.2 電動車両の抱える課題
 1.3 BEVにおける熱マネジメントの重要性と難しさ
2.1D車両システムモデルの紹介
3.LiBのモデリング技術の紹介
4.LiBを使い切る熱マネジメントシステムの検討事例
 4.1 解析対象となる車両の情報
 4.2 熱マネジメントシステムの検討
 4.3 バッテリーの昇温および冷却性能の検証
5.まとめ

【質疑応答】

 

 

 

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