いいお客様を見つける

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 / 2013年10月07日 / 
マーケティングと分析
  商品をたくさん販売する為に、一番は良い商品であることです。
当然販売する会社はそれぞれ良い商品であると考えているしょう。
そして、次に大切なのは、マーケティングです。
マーケティングとは「顧客が真に求める商品やサービスを作り、
その情報を届け、顧客がその商品を効果的に得られるようにする活動」の全てを表す概念です。
この中で「その情報を届け」を実践する必要があります。といっても実践するにはコストがかかります。

一般的には、リピート顧客を維持する費用は
新規顧客の獲得費用の1/5~1/20程度と言われています。
リピート顧客も最初は新規顧客であるので新規顧客獲得は重要ですが、低価格で行える
リピート顧客の維持も重要です。

そこで、種々な分析を行い、有望ないいお客様を抽出する事が必要です。

 

何度もたくさん買ってくれてるいいお客様を大事にする事が大切です。(リピート顧客の獲得)
その為の分析としてよく使われるものには
・デシル分析:
 購入金額の高い順に10(デシル)等分してその構成比を算出して分析
等ががあります。
・RFM分析
 Recency(最新購買日、最後の利用日)、Frequency(累計利用回数)、Monetary(累計購買金額)に注目して分析

 

デシル分析とは(マーケティングにおける顧客分析の第1歩)
デシル分析は、顧客分析の一手法で、お客様を購入金額の高い順に10(デシル)等分してその構成比を算出する分析方法です。

「ビジネスにおいて、売上の8割は全顧客の2割が生み出している。よって売上を伸ばすには顧客全員を対象としたサービスを行うよりも、2割の顧客に的を絞ったサービスを行う方が効率的である」というパレートの法則というものがあります。 
 
 
デシル分析結果 このような売上の上位集中度の観点から、お客様の全体概況を把握する手法がデシル分析です。
対売上高貢献度の高い優良お客様を知ることができるなど、現状把握に有効で、顧客分析も簡便であることからお客様分析の第1ステップであると考えられています。
しかしながらデシル分析では、ずいぶん昔に高額商品を一度だけ買って、その後一度も買っていただいていないような顧客も上位グループに入る可能性があります。そこで、いつ買ってくれたか、何回買ってくれたかの情報を加味するRFM分析があります。

 

RFM分析とは
RFM分析は、お客様のこれまでの行動を下記の3つに分類してランク分けを行い、拡販のための行動を、コスト・時間・労力を少なく効果的に行うための顧客管理の中の顧客分析の一手法です。
・最近買ってくれたお客様
・よく買ってくれるお客様
・これまでの購入金額の多いお客様
はいいお客様と考えます。 この考え方に基づいた3つの視点を、次のようにR、F、Mという文字で表します。
    R Recency(リセンシィー)・・・・・最終来店日(直近の購入日)
    F Frequency(フリクエンシィー)・・利用回数
    M Monetary(マネタリィー)・・・・・購入金額
そして個々のお客様にR、F、Mそれぞれのランク付けを行い、3つのランクの組合せで分類します。

RFM分析は、このような方法でお客様をランク分けして、それぞれのランクに合わせて、効果的な拡販のための行動を行うためのものです。

一般的には、R,F,Mをそれぞれ5段階のランクに分類し、そのランクの組み合わせでグループ分けする事により、行います。
RFM分析は、,DMなどの発送コストが高い場合に、発送先を絞り込んでコストを下げるのに有効です。
またメールなどの発送コストが低い場合は、ランクごとに文面をより魅力的に変えることが有効です。
RFM全てが高い値を示すお客様であれば、そのお客様は、最近まで、よく来店し、多くのものを買ってくれるいいお客様です。
また、FやMのランクが高かっても、Rランクが低ければ、前は良かったけれども最近はきてくれないお客様、ということになります。

一般的には、RFMのパラメータの中でもRが特に重視されていますので、このRの視点から考えてみます。
Rランク高 最近よくきてくれるお客様。今後もよく買ってくれそうな見込み客 来店から時間が経過していないので、お店の内容を覚えてくれている、DMなどを読んでくれる可能性が高い
より積極的なアプローチをかけて、定着してくれるようにする。
Rランク低 最近きてくれない。他店に流れている可能性あり 2~3年以上来店がなければ引越し等の可能性が高い。
高コストのDMなどは、発送順位を下げて予算削減対象とする。
また、見方を変えれば、掘り起こし見込み客ということでもあるので低コストのメールなどは魅力的な文面でアプローチを続ける

 

ではどのようにすれば
RFM分析では、R、F、Mを5段階(ランク)に分け
たとえば
R:購買日
ランク5:30日以内に来てくれたお客様
ランク4:31日から60日以内に来てくれたお客様
ランク3:61日から90日以内に来てくれたお客様
ランク2:91日から180日以内に来てくれたお客様
ランク1:181日以上前に来てくれたお客様
のように考えます。

例)
  ランク5 ランク4   ランク3 ランク2 ランク1
R 30 60   90 180 ←日超
F 50 30   10 2 ←回未満
M 1,000 500   200 100 ←千円未満


◎グループ
Rが最高の5であっても、Fが1、Mも1 つまり511のお客様がいいお客様か
どうかはわかりませんので、グループ分けを行います。
   グループA:最近もよく来てたくさん買ってくれるお客様
          ・
          ・
   グループE:最近来ていなくて、前もあまり来ていず、少量しか買っていないお客様
例)
グループ A B C D E
R5 F5 F4 F3 F2 F1
M5 555 545 535 525 515
M4 554 544 534 524 514
M3 553 543 533 523 513
M2 552 542 532 522 512
M1 551 541 531 521 511

 

必要なデータ
必要なデータは、お客様の購買情報(誰が、いつ、いくらのものを買ってくれたかの情報)です。
データは
・顧客情報:お客様が特定できるような情報
 お名前(これはお客様を特定するために必須の情報です)
 住所等(DM発送時は必須ですが、メールのみでを使う場合はなくてもOK)
 メールアドレス(メールを発信しない場合はなくてもOK)
 その他
・購買情報:購入日・購入金額の履歴
 購買日
 購入金額
これらの情報は2つに分かれていても、1ファイルになっていてもかまいません。
2つに分かれている場合は、結びつけるための情報(たとえば会員番号等)が必要です。

 

分析の準備
①ランク範囲の設定
RFM分析では、R、F、Mを5段階(ランク)に分けて考えますのでランク範囲を設定します。
たとえば前ページで記述したように R:購買日 の範囲設定を行い、同じようにF、M
のランク範囲も設定します。

このランク値の設定が重要ですので、何回か値を変えて分析を行い、あなたのお店に合うランク範囲を見つけてください。
RFMそれぞれの最大値は5であるので、
最高のお客様は 555
あまりよくないお客様は 111
となります。
何回かの分析から、最適な設定値を見つけ、以降は同じ設定値をお使いください。

②グループ分けの設定
Rが最高の5であっても、Fが1、Mも1 つまり511のお客様がいいお客様かどうかはわかりませんので、グループ分けを行います。
  グループA:最近もよく来てたくさん買ってくれるお客様
                  ・
                  ・
  グループE:最近来ていなくて、前もあまり来ていず、少量しか買っていないお客様
例えば RFM値が555のお客様はグループAという風に設定します。
何回かの分析から、最適な設定値を見つけ、以降は同じ設定値をお使いください

 

アクション
RFM分析を行います。
しかし、RFM分析を行っただけでは、単なる自己満足でしかありません。
分析結果からアクションにかけることのできる予算・時間を考え、グループ毎に適切なアクションを行います。
・DMの発送をするのなら経費を最小にするためにグループAの方々のみに絞る
・又は、グループCのお客様を対象に掘り起こしを行う等

 

アクション結果の反映
何日かあとに、アクション結果からアクションの見直しが必要です。
例えば、
メールを6月1日に送信した場合、次の日から1週間程度の売り上げ推移を
見て、メールの有効性を確認します。
売り上げが変わらないようならば、メールが読まれていないか、本文内容が適切でない場合が考え られます。
対策としては、メールのタイトルや本文にお客様のお名前を入れるとような工夫をします。

 

当社の取り組み

・RFM分析を行うパッケージソフトを提供しています。

   体験番を添付しています
 
・御社システムに合わせ、パッケージソフトのカストマイズも行います。
・IT経営のプロである ITコーディネータが御社の問題点を分析し、解決します。

@engineer