Thermo Scientific HAAKE Pharma(GMP対応 製剤用二軸スクリュー押出機)は、HME(Hot Melt Extrusion)による固体分散体の製造を理想的な条件で可能にするエクストルーダーです。また、連続造粒(湿式造粒や溶融造粒)にも対応するフレキシブルな装置です。
HAAKE Pharmaシリーズ 二軸スクリュー押出機
本装置は二軸スクリュー方式を採用しており、API(医薬品有効成分)とポリマーを混錬して固体分散体を製造するための最適な条件を設定できます。スクリューもセグメント方式を採用することで、混練、送り出し、排出などのスクリューエレメントを組み合わせることでAPI(医薬品有効成分)の性質に合わせた最適なモードを設定できます。
また、バレル(シリンダー)は上下に開閉しエクストルーダーを構成するすべてのパーツを取り外して分解できるのでクリーニング性にも優れます。
HAAKE Pharmaシリーズはバレル径が16 mm、24 mmの仕様のシステムをラインアップしており、製造スケールやフェーズに応じて最適な製造能力を選択することができます。
HAAKE Pharma 16 HAAKE Pharma 24
■HAAKE Pharmaシリーズ 二軸スクリュー押出機の特長
GMP対応
-
API(医薬品有効成分)の接触部に衛生管理上適した素材を採用
-
材料の接触部には医療グレードの高硬度のステレンスを使用
-
塗装部品の排除
-
法令管理上、必要な書類の作成(IQ、OQ)
豊富な製品ラインアップと優れた生産能力
-
バレル径は16 mmまたは24 mmから選択可
-
わずか200 gのマテリアルからの混練が可能(※16 mmバレル径の場合)
-
20 kg/hの連続生産が可能(24mmバレル径、HMEの場合、処理能力はAPIやポリマーの性質によって異なります)
最適な混練条件を設定
- セグメント式二軸スクリューを採用することで、さまざまな混練モードを再現。バレルはセグメント(7カ所)ごとの温度設定および管理が可能
-
広い範囲での加工温度設定が可能(280℃まで)
-
最適なトルクを選定するためのオプショナルトルクセンサーの装備
混練条件の最適化のためにフレキシブルに設定できるスクリュー
優れた拡張性
- OPC UA通信による外部PCでの監視と制御が可能
-
スクリューはL/D 15、25、40に設定が可能
-
ポート(材料投入口)位置はフレキシブルに設定可能
-
ポートにはベント機能や液体添加機能を設置可能
-
投入する材料に合わせたフィーディングシステムを選択可能。ペレット、粉末、液体など、さまざまなマテリアルに最適なフィーダーを用意。また、マテリアルの特性や目標とするフィーディング量に合わせたフィーダー用スクリューも選択可
-
充実の後工程オプション
- 空冷式コンベア
- ペレタイザー:ペレットは設定により長さの違うものに加工可能
- チルロール:凝固しにくいものを、冷凍粉砕することが可能
- ピンホールダイ:径の大きさの違うストランドを押し出し可能
- シートダイと巻取機:シート状サンプルを製作可能
- 二軸押し出し機を2台使用し特殊なダイを装着することで、芯鞘構造(芯にAPI・その周りにポリマー)を持つものを製作可能 -
グローブボックス(アイソレーター)の中に設置可能
優れたクリーニング性
- 上下開閉式バレルを採用しているため、完全に上部及び下部のバレルやスクリュー、フレームなどの混練機の構成部品を解体して洗浄(真鍮ブラシによる洗浄、含浸洗浄など)することが可能。細部に至るまで綿密に洗浄できるのでロット間での異物混入や、熱による劣化材料の混入などの問題を防止
- 全体的に凹凸のないフラットな設計で表面や細部のふき取りによるクリーニングが容易に可能
ユーザーフレンドリーな設計
- タッチパネルディスプレイからすべての操作が可能
- 誰もが使いこなせる直観的な操作を実現
- 作業者の安全性と作業性を考慮した設計を採用
万全の機器セキュリティ
-
作業者レベルに応じた機器操作範囲の制限が可能
-
パスワード設定により使用ユーザーを限定
万全の装置安全性
-
装置前面に非常停止ボタンを装備
-
異常なトルクや圧力をモニタリング
合理的なスケールアップ
- 小型エクストルーダーPharma 11から得られるデータを基に理論的にスケールアップが可能。同じメソッドで16 mm、24 mmへ合理的にスケールアップが可能
チルロール、フィーダーを備えたHAAKE Pharma 24
次のようなケースでお役立ていただけます
-
HMEによる固体分散体の製造を行いたい
-
連続造粒を行いたい
-
理想的な製造条件で固体分散体の製造を行いたい
-
投入の難しい添加物をスムーズに送り出すためのフィーディングシステムが必要
-
高価で希少なAPI(医薬品有効成分)の使用量を最適化したい
-
連続的に混練している時の、混練状態を記録として残したい
-
混練の順番や投入時間を変えることで、混練条件を最適化したい
-
粉末、ペレットなどさまざまな形態の材料を混練したい
-
混練中に発生したガスや水蒸気を除去したい
-
クリーニング(洗浄)にかかる手間を減らしたい
-
コンタミを防止するために、エクストルーダーのバレルやスクリューの細部をきれいにクリーニングする必要がある
-
混練中に材料にどのような変化が生じているか確認したい
-
混練した材料をそのまま連続的にペレット化したい
-
アイソレーターの中で混練したい
-
徐々に生産量を増やすために大きなエクストルーダーへ合理的にスケールアップしたい
- 動物用医薬品にも応用したい
FT-NIR(Thermo Scientific* Antaris* II FT-NIR Analyzer)と併用すれば・・・
混練されたマテリアルがダイから排出される際に、プローブ式のFT-NIRで材料の状態(均一性や反応生成物など)をリアルタイムで確認することができます。これはPATのコンセプトにも合致したソリューションとなります。
ビデオ:HAAKE Pharma 16 の様々な機能の紹介
■二軸スクリュー押出機に関するお問い合わせ
難溶性APIの溶解性改善とそれによるバイオアベイラビリティ向上に有効なHME技術に関して、当社はさまざまなノウハウを保有しております。HME技術に関心のある方、導入を検討されている方はお気軽にお問い合わせください。
- サイト内検索
- ページカテゴリ一覧
- 新着ページ
-
- 好評開催中:FTIR・ラマン プレミアムキャンペーン 2025 (2025年04月30日)
- FTIR・ラマン分光法の基礎・異物分析セミナー 2025 (2025年04月17日)
- 少量サンプル混練の新時代:Thermo Scientific Process11 卓上型エクストルーダー (2025年04月07日)
- フッ化水素酸アルキレーションユニットからの炭素鋼配管に含まれる残留元素の迅速な分析 (2025年04月03日)
- 発電所の流体侵食腐食(FAC) 検査プロトコル - Niton XL5 PlusハンドヘルドXRF分析計の使用 (2025年04月03日)