環境省よりフロン関連記事…オゾン層の破壊は?

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 / 2013年01月22日 / 

最近の環境事情

平成23年度のフロン回収・破壊法に基づく業務用冷凍空調機器からのフロン類回収量等の集計結果についてお知らせの記事がありました。

以下、環境省報道用資料抜粋。(2012.12.21付)

●「特定製品に係るフロン類の回収及び破壊の実施の確保等に関する法律」(以下「フロン回収・破壊法」という。)に基づく第一種特定製品(業務用エアコン及び業務用冷蔵・冷凍機器。以下「業務用冷凍空調機器」という。)からのフロン類の平成23年度回収量等の集計結果をまとめました。

●平成23年度において、回収されたフロン類の量は約3958トン(対前年度比約63トン増)、フロン類を回収した業務用冷凍空調機器の台数は約123万台(対前年度比約7万台増)でした。

●環境省では、今後ともフロン回収・破壊法施行の徹底を図り、経済産業省や都道府県等と連携してフロン類の回収の促進等に努めます。また、今後のフロン類等のさらなる排出規制に向けて検討を進めます。

⇒集計結果としてのお知らせとしていますが、多くは排出規制をすると明言する公文でもあるかと思います。

私が気になるのはフロンの量が増えている事実です。(おそらく対中国向けの業務用冷凍空調機器もかなりの部分を占めていると思いますが。)オゾン層の破壊が進んでしまっている事実は言うまでもありません。

さらに情報を見てみましょう。

1.平成23年度に回収されたフロン類の量は約3,958トン(対前年度比約63トン増。以下、括弧内は対前年度比。)、回収された業務用冷凍空調機器の台数は約123万台(約7万台増)であり、それらの内訳は以下のとおりです。

・機器の廃棄時等:約2,579トン(約183トン増)、約99万台(約8万台増)

・機器の整備時 :約1,379トン(約120トン減)、約24万台(約2万台減)

 

2.このうち、廃棄時等回収についてみると、回収量及び回収台数は前年度と比べてそれぞれ約183トン増加(約7.6%増)及び約8万台増加(約9.3%増)しています。

 

3.このように、業務用冷凍空調機器に係るフロン類の回収は着実に実施されていますが、廃棄時等のフロン類回収率でみると約3割と推定され、依然として低い水準で推移しているため、引き続き回収徹底の取組を進めることが必要です。

 

4.このため、環境省では、経済産業省、国土交通省や都道府県等と連携しつつ、フロン回収・破壊法の周知徹底と施行強化をさらに取り組んでまいります。また、中央環境審議会地球環境部会フロン類等対策小委員会及び産業構造審議会化学・バイオ部会地球温暖化防止対策小委員会の合同会議において、今後のフロン類等の排出抑制に関して総合的な検討が進められているところであり、その内容等を踏まえて、更なるフロン類の回収の促進に向けて所要の検討を進めてまいります。

⇒結果を見ると分かりますが、現在冷却用のフロンの排出ルートは使用時の漏れ、廃棄段階での放出が圧倒的多くなっています。やはり「これまで冷凍空調機器メーカーやユーザーにフロン放出抑制を指導してきたが、期待ほどの効果は上がっていないのが実態である。」と述べられている通りで、まだまだ人間的な意識のレベルで達していないと思いました。

 

長々と偉そうなことをベラベラと書いてしまいましたが、代替フロンに代わる物質は増えましたが、フロンが減っている訳ではないのでオゾン層の破壊は進んでしまいますね。

もっと技術革新が進めば、それこそ世界レベルのプロジェクトで「オゾン発生器のような装置でオゾンホールを塞ぐ」なんてことが実現できるのではないでしょうか。

@engineer