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ユーザーボイス | 原田車両設計株式会社 3次元測定ツールの導入であらゆる案件に柔軟に対応

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アーム型3次元測定器 事例:アーム型3次元測定器 事例:ハンディスキャナー ハンディ3Dスキャナー  / 2025年09月25日 /  自動車 産業機械機器 試験・分析・測定

原田車両設計、3次元測定ツールの導入であらゆる案件に柔軟に対応

 

  • ユーザー:原田車両設計株式会社
  • 導入機材:FARO Quantum S ScanArm, Leap ST
  • ソフトウェア:Geomagic Design X, PolyWorks
  • 用途
  • ソリューション事業部にて測定アームとハンディ3Dスキャナーを活用。検査目的で測定アームを長年使用していたが、リバース案件の増加に伴い、車両のカスタマイズや特殊部品の設計用途でハンディスキャナーを導入。
     

Quantum SおよびLeap ST導入の流れ

  • 航空機関連の業務では要求品質が厳しく、ノギスで測れない箇所があったため、ポータブル3次元測定アームを導入。

  • 赤色レーザーでは黒物や光沢面のスキャンに課題があり、ブルーレーザーのQuantum Sを導入。

  • リバース案件で、車両カスタマイズのためのスキャンや出張先でのスキャンの案件が増えたため、ハンディ3Dスキャナーを導入。

 

導入の効果

  • セットアップが簡単ですぐにスキャンができるので、時間短縮を実現。

  • 外注にスキャンを依頼することがなくなり、時間とコストを削減。

  • ほとんどのものがスキャンできるので、どんな仕事も「NO」を言わずに受けることができる

 


 

 

日本の中部エリア、愛知県みよし市に本社を構える原田車両設計株式会社は、自動車を中心に幅広い業界向けの設計・開発・試作を手がける企業です。地域社会との深い結びつきを誇り、信頼のある企業として、顧客ニーズに真摯に応える姿勢を持つこのような企業は、日本において珍しくありません。

 

しかし、原田車両設計が他社と一線を画し、競合他社よりも一歩先を行く要因の一つは、先進的な3次元測定ソリューションの積極的な導入にあります。複数の3次元測定器とソフトウェアを活用し、それぞれの特長を生かして多様な測定ニーズに対応しています。

 

技術革新を支える「三方善し」の精神

1993年に愛知県みよし市にて、原田久光氏によって設立された原田車両設計は、「全社員の物心両面の幸せを追求します」の企業理念のもと「三方善し」の精神で、30年以上にわたり製造業界の先駆的な役割を果たしてきました。

 

原田車両設計の主力事業は、ワイヤーハーネス設計、内外装樹脂部品、シート設計、機能部品、試作製造、パーソナルモビリティ開発、組込み制御開発、樹脂造形(3Dプリンター)、量産製造、大学との産学連携、さらには航空機シート部品の量産など、多岐にわたる分野に及びます。その高い技術力と誠実な対応により同社は急速に拡大し、多くの国内有数の企業・機関と取引実績を築いています。

 

現場でのスキャニングとリバースエンジニアリングの推進

原田車両設計は、航空機シート部品の部品検査では、JIS Q 9100の品質管理手法に基づいて運用しており、その信頼性は確かなものがあります。ソリューション事業部ではFARO製品の導入は長年にわたり継続されており、現在はQuantum S ScanArmとLeap STを中心に運用しています。検査には主にPolyworksソフトウェア、またリバースエンジニアリングにはLeap STと互換性のあるGeomagic Design Xを使用し、スキャンデータを編集可能なCADモデルへと変換しています。これらのハードウェア、ソフトウェアの組み合わせにより、部署が「現物を検査する」ところから「リバースエンジニアリングによって自分たちで価値を生み出す」ところへと変革を遂げました。

 

「Quantum S、Leap ST、ソフトウェア、そして3Dプリンターをすべて揃えたことで、現在ではあらゆる案件に柔軟に対応できる体制が整いました」と、ソリューション事業部 サブリーダーの菅原麻津里氏は語ります。さらにLeap STの導入で測定の概念が変わったと言います。「固定式の3次元測定機であれ、アーム型測定器であれ、『測定器も測定対象物も動かしてはならない』という意識が、Leap STによって『スキャナーも対象物も動かしながら測ることができる』へと変化しました。そのため、測定の柔軟性が高まり対応の幅が広がると感じています。」

 

FARO Leap STハンディ3Dスキャナーで、ドアやグローブボックスなどをスキャン。「対象物が動いてもスキャンできるので、車内インテリアのスキャンに最適です」(菅原氏)

 

ポータブルスキャニングの世界へ飛び込む

車両のカスタマイズ、古い車のレストア、そしてますます増加している自動運転車向けの設計用途において、Leap STは、ルーフ、グローブボックス、マフラーなどの車両の特定の部分のスキャンだけでなく、車両全体の広範なスキャンなど対応範囲は広がっています。

 

このような技術革新は大幅な時間短縮を実現し、処理能力の向上ひいては生産性の向上につながることで、新たなビジネス機会を生み出します。菅原氏は、Leap STを使用したスキャンにより、車両のスキャンやリバースエンジニアリングのための作業時間を50%削減できると推定しています。さらに、アームでスキャンできない領域は従来外注していましたが、Leap STを使用すれば自社内で完結できるため、コストとリードタイムの削減にも貢献すると期待しています。

 

「セットアップと起動はほとんど時間がかかりません」と、菅原氏は付け加えました。「コードをつなぐとすぐにスキャンを開始でき、モード切り替えやその他の機能も非常に直感的です。アームではスキャンが難しい深部の測定もLeap STで対応でき、スキャンデータも非常にきれいで、その後の作業をスムーズに進めることができます。」

 

新たな可能性と次のプロジェクトへ

Quantum S ScanArmやLeap STといった先進ソリューションの導入は、原田車両設計の進化の通過点に過ぎません。直感的な操作性、高精度、信頼性そして堅牢性を兼ね備えたこれらのツールは、過酷な製造工程にも十分対応可能です。原田車両設計は限界をさらに押し広げるべく、継続的に挑戦を続けています。例えば、車のレストアやカスタマイズだけでなく、模型や有形文化財のリバースエンジニアリングなど、製造業だけでなくさまざまな対象物のスキャンを通して幅広くものづくりに関わることができると考えています。

 

「私たちは今、『地域貢献』をテーマに、文化の設計を通じて地域コミュニティが直面する課題の解決に取り組み始めました。そして、できない理由を考えるより、どうしたらできるかを考える行動基準のもとで、FAROの多機能で使いやすい3次元スキャニングソリューションは、今後ますます重要な役割を果たしていくでしょう」と菅原氏は締めくくりました。

 

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