No.1437 2012年5月28日
● メッキやPVDからの乗り換えに「セラミック溶射」
メッキやPVDなどの薄膜プロセスや焼結の代替技術として、「溶射」技術が
あります。「溶射」とは、燃焼ガスやアーク、プラズマなどの熱源を用いて、
コーティングしたい材料を溶融させ、吹き付ける表面改質処理のひとつ。
非常に生産性の高いプロセスとして注目の「セラミック溶射」を手がけてい
るのが姫路メタリコン株式会社様です。
※※※※※※※※【 ここにフォーカス 】※※※※※※※※
高融点のセラミックによるコーティングも可能
熱に強い「セラミック溶射」
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■ 固体燃料電池の電解質にも溶射皮膜が最適
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エネファームのような固体燃料電池(SOFC)の電解質にも溶射皮膜は使用で
きます。
SOFCの問題点は、動作温度が800~1000℃と高温であること。より低い温度
で動作させるために、中温域でイオン伝導度を発揮する電解質材料が開発さ
れていますが、融点が1600℃以上と高いため、焼結で成膜することが困難で
した。
そこで、同社では、溶射法によりこの電解質材料を成膜化することに挑戦。
中温域での発電特性に優れたセルを開発することができました。
■ 様々なセラミックをコーティング可能
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溶射のメリットは、主に3つあります。
・大型構造物に施工できる
・メッキなどの皮膜に比べ、厚膜を形成できる
・母材への熱影響が少ない
皮膜にできるセラミックは多種あり、用途に応じて選択できます。熱伝導性
の低いセラミックで耐熱コーティングすれば、耐熱温度1000℃以上も可能。
「鉄・ステンレス・アルミに耐熱性を持たせたい」「高温酸化・腐食を抑え
たい」というケースに最適です。
金属への施工はもちろん、セラミック上にコーティングすることも可能です。
セラミックバルク材に近い超ファインセラミックコーティングや、電気絶縁
性と高熱伝導性を兼ね備えたセラミックコーティングの開発にも取り組んで
いる同社。溶射加工、コーティング、塗装について、お気軽にお問い合わせ
ください。
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