日本質量分析学会

日本質量分析学会の事業概要

21世紀における国際社会においては、国家の科学技術の力が国力の指標となり、国際的発言権の確保につながる。当学会としても、わが国の国際社会における信頼と威信を賭けて、出来る限りの叡智を結集する必要がある。将来のライフサイエンス、環境科学等々において、分子レベルからの基礎科学確立とその技術への展開が時代の強く要請するところである。この視点において、まさに質量分析学のみが達成できる独壇場の研究分野が広大に広がっている。質量分析が中心的役割を果たすライフサイエンス分野など、その好例である。
今期委員会は、次世代のMS（エムエス）の創生、を強力に推進したい。2002年のノーベル化学賞が質量分析におけるイオン化法に与えられたことは周知であるが、これらの授賞対象になった萌芽的研究からすでに約20年が経過した。この間、諸分野の発展は目覚しく、これに対応して、質量分析学に対する要望も極めて高度なものとなっている。我が日本質量分析学会の、特に若手の活動を俯瞰するに、新しい時代の息吹に呼応した極めて優れた多くの研究が芽生え、そして、急成長しつつある。これは、我が学会の先達が撒いた種が順調に、力強く育ってきたことを知らせてくれる。今期委員会では、編集委員会、企画、出版等委員会、各部会、談話会等の活動を通じて、新しい時代を先導するMSを創生することに全力を傾注したい。会員の皆様のご支援をお願い申し上げます。