マイグレーションテスターに新しいシリーズが登場しました。
最大500Vの印加電圧でマイグレーション試験が行え、カーエレクトロニクス関連の電子材料、プリント基板の絶縁信頼性評価に最適です。
J-RASテスターの特徴である自社による専用設計により、小型軽量、優れた操作性、トラブルフリーを実現しています。
・1V~500Vのワイド電圧印加レンジ
・50m秒/CHの高速スキャン処理
・CH毎に異なる電圧出力可能
・100n秒の瞬時リーク電流検出機能
・トライアキシャル&アクティブガードケーブルでノイズレス計測
・小型ボディに最大100CH搭載
・専用ソフトウェアは最新Windows10対応で簡単操作
■高抵抗計測能力(10TΩ計測データ)
計測サンプル:抵抗器(公称値10TΩ)
試験環境:常温常湿
印加電圧:100V
計測時間:1時間15分(収録間隔1分)
電流レンジ:オート
抵抗器10TΩをシールドボックス内(常温常湿)に配置し、長さ2.5mの標準計測ケーブルを用いて測定したデータです。印加電圧=100V、抵抗値=10TΩより、計測電流はわずか10pA相当ですが、ECM-500の専用設計回路はノイズを効果的に減衰し信号成分を確実に抽出、安定した計測を実現します。
■瞬時リーク電流検出機能と抵抗値計測
計測サンプル:くし形パターン
試験環境:85℃、85%
印加電圧:50V
収録間隔:1分
電流レンジ:オート
くし形パターン基板の抵抗値を計測したデータです。瞬時リーク電流検出機能をONにして計測しました。下のグラフは試験スタートから30時間までのグラフデータです。
前半部分の▲マークは、CH個別搭載の瞬時リーク電流検出機能による計測データです。約25時間経過時点の絶縁劣化データは通常のスキャン処理による計測結果です。
ECM-500では、リーク検出機能は特別なモードではなく、通常の抵抗値計測を実行しながら使用でき、しかも抵抗値データとして同一グラフ上に表示できます。
下のグラフは瞬時リーク検出部の拡大表示です。ハードウェアの高速検出回路により、CHスキャンの間に発生した瞬間的な絶縁劣化をとらえました。(太いラインは電圧データ)
下のグラフは約25時間経過時点に発生した絶縁劣化部分を拡大したものです。
およそ30秒にわたり絶縁抵抗値が低下し、その後復帰しています。
サンプルの焼損を避ける電流リミット回路(約700uA)の働きにより、電圧(太いライン)も低下しています。
このように、ECM-500は通常通りの絶縁劣化データ計測を行いながら、瞬時リーク検出機能を併用し、リークタッチ現象も計測することができます。
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