事例
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導通信頼性試験装置 実測データのご紹介 ~1mΩ抵抗値の計測データに見る計測精度~
RTm-100なら微小抵抗のわずかな変化を高精度に計測し、安定した計測回路で確実な導通信頼性データを提供します。
以下に、計測データを用いて解説します。
今回は、気槽ヒートショックチャンバーにて、チップ抵抗の抵抗値変動を連続的に計測した結果を紹介します。
【試験条件】
サイクル数:10
温度条件: +125℃(10分)-40℃(10分)(温度移行時間:10分)
データ収録間隔:1分(合計計測時間:8時間)
測定電流モード:ACモード
測定ケーブル長:3.5m(標準)
サンプル:チップ抵抗(公称値1mΩ×5個)
◆1mΩデータ・・・変化率データ
(Y軸:変化率(%)、X軸:経過サイクル数、表示CH数:5CH)
◆1mΩデータ・・・抵抗値データ
(Y軸:抵抗値(Ω)、X軸:経過サイクル数、表示CH数:5CH)
【特長1】安定した計測データ
安定した電流値を維持する電流印加回路と増幅回路。温度係数の優れたパーツを厳選。
8時間にわたり1mΩを計測しましたがそのデータは揺らぐことなく終始安定しています。
【特長2】高分解能&ノイズレス計測データ
専用設計のノイズキャンセル回路とツイストペアケーブルでノイズを低減。
今回の計測データでは、1mΩの±4%(約80uΩ相当)未満の変化率を十分な分解能をもって計測できました。
RTm-100シリーズは、小さな抵抗値の微小変化率を確実に計測します。
今回はAC電流モードを使い1mΩを計測しました。
RTm-100は標準装備の直流電流回路でDC電流モードでの計測も可能です。
DC電流モードなら、最大200kΩの抵抗値計測が行えます。
RTm-100は、1mΩから200kΩまで、高精度な多チャンネル計測が行えるテスターです。
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導通信頼性テスター「RTm-100」の実測データ ~確かな計測データで導通信頼性評価試験をサポート~
導通信頼性テスター / 2014年10月10日 /RTm-100なら微小抵抗のわずかな変化を高精度に計測し、安定した計測回路で確実な導通信頼性データを提供します。
以下に、計測データを用いて解説します。
1500サイクルにわたり、高温側データを計測したグラフデータを掲載します。
【試験条件】
サイクル数:1500
温度条件: +125℃(10分)-40℃(10分)
除霜動作:500サイクル毎
サンプル:詳細非公開(初期値は約20mΩ)
(Y軸:変化率(%)、X軸:経過サイクル数、表示CH数:12CH)
グラフデータから判るRTm-100シリーズの優れた計測能力について記載します。
【特長1】揺らぎのない計測データ
安定した電流値を維持する電流印加回路と増幅回路。温度係数の優れたパーツを厳選。
【特長2】ノイズの乗らない計測データ
ツイストペアの計測ケーブルと、適切なノイズ除去回路で高精度な計測を実現。
【特長3】優れた計測分解能
サイクル初期の段階からの微小変化も読み取り可能。
約100サイクル経過時点から徐々に抵抗値が上昇している様子がわかります。
【特長4】優れた再現性
例えば、除霜動作などによる計測中断前後の計測データの連続性も完全です。
機械式リレーがなく、熱起電力による影響がないためです。
(除霜処理前後でグラフデータに段差が全くありません)
今回の計測はヒートショックチャンバー搭載のタイムシグナルを利用して、高温、低温の切り替わりに連動してデータ計測を行いました。
RTm-100シリーズは、タイムシグナル検出後の遅延時間設定機能で槽内環境が平衡状態に達した最適なタイミングを狙っての計測を実現します。ハードウェアの高速スキャン能力による計測時間の短さで、多チャンネルでも全サンプルのデータ計測が余裕を持って完了します。
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受託試験 / 2009年08月18日 /
お客様ご提供の表面処理の異なる4種類の試験サンプルA,B,C,Dについてのエレクトロケミカルマイグレーション試験を弊社ラボにて行いましたのでご紹介します。
■サンプル概要
(1)試験サンプルA(5個)
表面処理していないくし形パターン基板。(リファレンス)
(2)試験サンプルB(5個)
試験サンプルAに新開発(開発後期)の表面処理を施している。
(3)試験サンプルC(5個)
試験サンプルAに新開発(開発初期)の表面処理を施している。
(4)試験サンプルD(5個)
試験サンプルAに従来の表面処理を施している。
■試験条件
試験環境
85℃ 85%
試験電圧
50V(一定)
試験時間
1000H
NG検出レベル
1MΩ
■計測データ
(1)サンプルA(表面処理なし)
4つのサンプルにて200GΩ以上の抵抗値を安定して維持しNGは検出されなかった。
(2)サンプルB
新開発(開発後期)の表面処理。
2つのサンプルで絶縁劣化が見られたがその他のサンプルは全時間にわたり良好な絶縁性能を維持した。
(3)サンプルC
新開発(開発初期)の表面処理。
多数のサンプルで絶縁劣化がみられた。
(4)サンプルD
従来の表面処理。
全体的に絶縁劣化の兆候が少なく安定していた。ただし、絶縁抵抗値の大きさは新開発品に劣る。
■試験結果
サンプルの種類
サンプル説明
絶縁性能
耐マイグレーション性能
仕上がりの均一性
(1)試験サンプルA
リファレンス
◎(200GΩ以上)
◎
◎
(2)試験サンプルB
開発後期
◎(200GΩ以上)
○
△
(3)試験サンプルC
開発初期
◎(200GΩ以上)
×
×
(4)試験サンプルD
従来品
○(10GΩ以上)
○
○
新開発の表面処理は従来の処理と比較して絶縁抵抗値が高く、表面処理無しの状態と比較しても遜色の無い高抵抗値を示しました。
開発後期の表面処理は初期に比べて耐マイグレーション性能のバラつきが改善されており信頼性が向上していることが確認できました。
従来の表面処理は絶縁抵抗値そのものは低いものの信頼性が高い結果となりました。
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■本事例に見るJ-RASの受託試験のアドバンテージ
以下の特長によりお客様に大変ご満足頂ける試験結果となりました。
格段にノイズに強く安定した高抵抗値の計測データ
リファレンスの櫛形パターンとの絶縁性能の比較が容易に行え、それぞれの表面処理が与える影響が把握できました。
単なる絶縁劣化についてのOK、NGの結果以上に開発検証に役立つデータが得られました。
★従来のテスターではノイズの影響や分解能などの問題で高抵抗領域での差異が把握できない事があります。
瞬間的な絶縁劣化を逃さない高速サンプリング処理
リークタッチ現象による一時的な絶縁劣化を多数捕らえて信頼性の高い評価結果が得られました。
本試験では6つのサンプルでNGレベル以下の抵抗値を検出しましたがそのうちNGレベルを下回った時間が最小であったものは約200msecでした。
★スキャン処理やサンプリング速度の問題で計測速度が遅いテスターでは短時間の絶縁劣化が検出できない事があります。
【計測データはお客様のご了承を頂いた上掲載させて頂いております】
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