エクセルギーの基礎理論と実践的計算・解析方法
≪環境・省エネ、カーボンニュートラルの学理≫
~エネルギー・エントロピー・エクセルギーの概念・関係から分かりやすく解説~
エクセルギー解析により、システムのどこに無駄な消費があるかを把握でき、
廃熱・廃物の有効利用や製造効率・製造手法の改善について指針を得ることができます。
本講座では、エクセルギーの基礎・計算方法・解析方法について、
エネルギー・エントロピー・エクセルギーの概念とそれらの関係といった基礎の基礎から
熱や様々な物質の具体的な計算方法、システムの解析方法と事例までを分かりやすく解説します。
「2050年二酸化炭素実質排出量ゼロ」に向けた有効手段の一つでもあるエクセルギー解析。
その学習に、ぜひこの機会をご活用ください。
| 開講日 | 2023年7月20日 (木) | ||||||||||||||||||||
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講座回数 |
3回コース(7月20日~11月下旬) |
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1口の受講者数 |
1口3名まで受講可能 |
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| 受講料(税込 |
1口 62,700円 ( E-Mail案内登録価格 59,565円 )
定価:本体57,000円+税5,700円 会員:本体54,150円+税5,415円
[1名受講も可能です] 定価:本体32,000円+税3,200円
金額追加で受講可能です
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| スケジュール |
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| 受講条件 |
(1) PC の環境は必須です。 本人の個別E-Mail アドレスをご用意ください。 ・教材データ、演習問題解答用紙は、Word,Excel, PowerPoint,PDF などの データを使用いたします。 (2) 受講者全員のS&T 会員登録が必須です。 |
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| 教材 |
テキスト:各受講者1冊 |
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| 備考 |
□受講期間 |
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【講師への質問】 |
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| お申込み |
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講師 |
名古屋大学 大学院工学研究科 化学システム工学専攻 教授 博士(工学) 北 英紀 氏
専門:エクセルギー論、セラミックスプロセス、トライボロジー
趣旨 |
「2050年CO2(二酸化炭素)排出実質ゼロ」という政府方針が示されたのを受け、脱炭素化・非化石燃料化に向け、二酸化炭素を出さない技術や排出された二酸化炭素を別の物質に変換する技術に注目が集まっている。もちろんこうした技術開発が重要であることは間違いない。ただし考えるべきことは、経済規模は維持しながら無駄を最小限にすることであり、それには俯瞰的思考に立ち、消費の原理を正しく理解することが必要である。また、新しいシステムについても近視眼的にならず、長い時間スパンで見て本当にCO2削減に効果があるかどうかも検証していく必要があろう。
エクセルギーは「物質とエネルギーに共通の資源性=失われていくもの」を一元化して定量的に示す物理量であり、エクセルギーを使って解析すればシステムのどこに無駄な消費があるのかを示してくれる。エクセルギーを基にした解析を進めることで、不用意に環境に廃棄していた物質やエネルギーを転じて有効に使用するという新たな発想もうまれる。約200年前の産業革命において人の手に替わって大量生産を可能とする蒸気機関が、そして現代は、同じく動力として電気自動車が最先端技術として注目を集めている。求められる技術は時代の変遷とともに変わっていくが、その根底となる学理はいつの時代も変わることはない。では省エネの学理とは何であるか。産業革命の後半期、1832年に夭折したサディー・カルノー、及びそれに続きクラウジウスにより体系化されたエントロピーはエネルギー問題が第一法則だけで説明できないことを示した。そしてこのエントロピー概念と表裏の関係にあるエクセルギーは、当時の考察対象であった熱機関に留らず、現代我々が抱える難題であるカーボンニュートラルにも多いに役立つものである。
本講座では、まず第1講で、エネルギーという概念の曖昧さがどこから来るのかに始まり、エクセルギーとは何であるか、どのように使えるかを、できるだけわかりやすく解説する。第2講では、特定の物質やエネルギーなど、システムを構成する要素のエクセルギー計算方法を解説する。第3講では、要素の集合体であるシステムについてエクセルギーの解析の手法について解説する。本講座は、他のエクセルギーを論じた書籍に比べて物質のエクセルギーに多くの紙面を割いていることも特徴である。それは製造や社会における循環といった大規模システムにおいて、物質の資源消費に関する考察なくしてシステムの解釈はできないからである。
| プログラム |
| 第1講 エクセルギーの基礎 |
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<趣旨>
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<習得できる知識>
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はじめに
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| 第2講 エクセルギーの計算方法 |
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<趣旨> 第2講では、具体的な熱や物質などの要素について、それらのエクセルギーの計算方法を説明する。エクセルギーはエネルギーと物質の共通の資源性を示す物理量であるが、そのベースには熱力学がある。よって個々の計算をスムースに理解するために、まず熱のエクセルギーについて解説する。次に、物質の持つ化学エクセルギーについて解説する。その他、圧力・混合・混合気体・濃度差などのエクセルギー計算を定義に基づき順を追って説明していく。
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<習得できる知識>
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はじめに
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| 第3講 エクセルギーに基づくシステムの解析 |
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<趣旨>
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<習得できる知識> 製造システムや設備システムなどのエクセルギー解析方法
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はじめに
1.システムの解析 1.1 一般的な形 1.2 運動エネルギー、位置エネルギーが無視できる場合 1.3 電力を使って製造がなされ、廃熱が生じる場合 1.4 エクセルギー収支のみを考える場合 2.ケーススタディー1:製造システムの解析 2.1 セラミックスの製造のエクセルギー解析 2.1.1 投入エネルギー(電力,気体燃料)のエクセルギー計算 2.1.2 乾燥(造粒)工程におけるエクセルギー収支計算 2.1.3 関与する物質やエネルギーのエントロピーやエクセルギーの計算 2.2 鉄の製造のエクセルギー解析 2.3 対象システムの拡大:使用過程まで含めたエクセルギー解析 2.3.1 各過程でのエクセルギー解析 3.ケーススタディー2:設備システムの解析 3.1 システム1:燃焼器 3.2 システム2:熱交換プロセス(ボイラ) 3.3 管路抵抗 3.4 動力発生プロセス(熱電併給) 3.5 設備全体のエネルギー収支 参考文献 お奨めする本や文献など 関連弊著 □ 演習問題・添削 □ |
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