【通信講座】
高分子材料の分子構造の基礎と
物性分析、分子構造解析技術
~高分子の結晶と高次構造、相構造、キャラクタリゼーション~
高分子を用いた新規材料の開発、高分子の物性改善、高分子の高機能化等をするためには、高分子の特性を正しく理解する必要があり、分子構造や物性を解析するための知識や技術を身につけることが重要となります。
本講座では、高分子の結晶構造・モルフォロジーなどの基礎を学び、高分子材料の物性を決める大きな要因である結晶構造の解析手法の原理と応用、分子運動性を解析する固体NMR、結晶表面分析手法、力学特性を調べる引張試験など、様々な物性解析手法について詳しく解説します。
高分子が専門外の方、もう一度確認したい方、物性改善・機能化をしたい方等、高分子を扱っている全てのかたに受講いただいただきたい内容です。
第1講:高分子の分子構造の基礎 -高分子の概念の確立,分子量の測定法-
第2講:高分子の結晶構造の解析法と解析から得られる情報
第3講:高分子材料の分子運動性,表面分析,力学物性
高分子構造の内部・構造はどうなっているのか、何が起こっているのかを把握し、物性とどのように関係づけられるかを解説。
新規材料の開発、材料の物性改善の方針を立てる為の分子構造・結晶構造の解析、高分子構造の知識の修得。
・複数お申込みで同一住所の場合:代表者にまとめて送付
・複数お申込みで異なる住所の場合:各々に送付
・各開講日の2営業日前に発送
※第1講開講日の2営業日前15:00以降の申込み:開講日1営業日前の発送予定
※第1講開講日の当日15:00までの申込み:開講日当日の発送予定
※第1講開講日の当日15:00以降の申込み:開講日翌営業日の発送予定
開講日 | 2025年6月24日 (火) | ||||||||||||||||||||
講座回数 |
全3講(6月24日~12月下旬) |
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1口の受講者数 |
1口3名まで受講可能 |
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受講料(税込 |
1口 62,700円 ( E-Mail案内登録価格 59,565円 )
定価:本体57,000円+税5,700円 会員:本体54,150円+税5,415円
[1名受講も可能です] 定価:本体36,000円+税3,600円
[4名以上は、1口1人あたりの金額追加で受講可能です] 金額追加で受講可能です
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スケジュール |
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受講条件 |
※お申込み前に(1)~(2)を必ずご確認ください
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教材 |
■製本版テキスト: 各講につき各受講者1冊 Win・Macの両OS、スマートフォン・読書端末(iPhone、iPadなど) PDF(コンテンツ保護のためアプリケーション「bookend」より閲覧)
Win・Macの両OS、スマートフォン・読書端末(iPhone、iPadなど)
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備考 |
□受講期間
お申込み後、お申込み受理の自動返信メールが届きます(申込期日:開講日当日まで)。
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【講師への質問】 |
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お申込み |
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講師 |
龍谷大学 先端理工学部 物質化学科 応用化学課程 教授 博士(理学) 中沖 隆彦 氏
【講師紹介】
趣旨 |
高分子材料は工業用途、日常用途として幅広く用いられています。しかし新規材料を開発するとき、あるいは材料の物性改善を行う時には、開発方針を立てる必要があります。そのためには詳細な分子構造解析を行う必要があり、分析手法ばかりでなく高分子構造の知識を修得することが必要不可欠です。
本講座では高分子の分子構造ついての基礎知識を詳しく述べた後、最新の分析手法の測定原理を理解したうえで高次構造が物性と、どのように関係づけられるかを測定例を交えて述べます。
プログラム |
【趣旨】
高分子は分子量が約1万以上であるが、なぜ1万なのか?どのようにして分子量を測定するのか?という課題について歴史的背景、解析手法の原理と測定例について解説する。また結晶構造や高次構造(モルフォロジー)について解説する。
【習得できる知識】
・高分子説の歴史的背景
・数平均分子量と重量平均分子量の違い
・分子量を測定する手法
・立体規則性とらせん構造
・結晶と高次構造
【講座項目】
1.高分子の概観
1.1 緒言~20世紀初頭以前の高分子材料~
1.2 高分子説をめぐる大論争
1.3 四大汎用高分子
1.4 五大汎用エンジニアリングプラスチック
2.平均分子量と分子量分布
2.1 高分子の分子量
2.2 数平均分子量,重量平均分子量,分子量分布
3. 分子量測定法
3.1 浸透圧
3.2 光散乱
3.3 サイズ排除クロマトグラフ
3.4 粘度
3.5 質量分析
4. らせん構造と結晶の高次構造
4.1 立体配置(コンフィギュレーション)
4.2 らせん構造 立体配座(コンフォメーション)
4.3 結晶格子と高次形態
4.4 球晶
4.5 分子鎖の配向
4.6 高分子単結晶
演習問題
【第2講】
【趣旨】
【習得できる知識】
・結晶化度
・熱分析の原理と得られる情報
・X線回折の原理と得られる情報
・振動分光法(赤外吸収とラマン散乱)の原理と得られる情報
【講座項目】
5.1 密度法による結晶化度測定法
5.2 測定例:結晶化度の定量と立体規則性の異なるポリスチレンの非晶の密度
6.熱分析
6.1 示唆走査熱量計(DSC)
6.2 装置
6.3 高分子の融解温度と低分子の融解温度
6.4 ガラス転移温度(Tg)
6.5 測定例:ガラス転移温度を利用したポリマーブレンドの相溶性
6.6 DSCによる結晶化度の決定
6.7 平衡融点とラメラ長
6.8 熱重量・示差熱同時測定(TG-DTA)
7.X線解析
7.1 X線発生装置
7.2 X線回折:ブラッグの条件
7.3 無配向試料の広角X線回折パターン
7.4 一軸配向試料の広角X線回折パターン
7.5 小角X線散乱
8.振動分光法(赤外吸収とラマン散乱)
8.1 振動のポテンシャルエネルギー
8.2 振動の数
8.3 赤外分光計
8.4 赤外スペクトルの測定法
8.5 全反射測定法
8.6 ランベルト・ベールの法則
8.7 偏光赤外スペクトル
8.8 ラマン分光器
8.9 偏光ラマンスペクトル
8.10 測定例:水素結合
8.11 測定例:架橋度の定量
8.12 測定例:ラマン散乱によるポリビニルアルコール/水ゲル中の水OH伸縮振動
演習問題
【第3講】
結晶性高分子では充填構造をとる結晶とランダム鎖の非晶がある。これらの分子運動性について固体NMRによる解析法について解説する。表面分析については電子顕微鏡(TEM、SEM)および原子間力顕微鏡(AFM)の原理と応用について解説する。力学物性について引張試験および動的粘弾性から解説する。
【習得できる知識】
・液体NMRと固体NMRの測定原理の違い
・固体高分解能13C NMR測定による緩和時間と分子運動性の関係
・走査型電子顕微鏡(SEM)、透過型電子顕微鏡(TEM)、原子間力顕微鏡(AFM)の原理と得られる画像の違い
・粘弾性の原理と測定例
【講座項目】
9.核磁気共鳴
9.1 NMRの装置
9.2 核磁気共鳴の原理
9.3 化学シフト
9.4 液体と固体の遮蔽磁場
9.5 固体高分解能13C NMR(マジックアングルスピニングと交差分極)
9.6 緩和時間
9.7 CP/MAS 13C NMRスペクトル
9.8 CPT1パルス法による縦緩和時間測定
9.9 飽和回復法
9.10 90°シングルパルス
9.11 測定例:エチル分枝をもつ直鎖状低密度ポリエチレン
10.電子顕微鏡と走査型プローブ顕微鏡
10.1 電子顕微鏡の概観
10.2 走査型電子顕微鏡(SEM)
10.3 SEMの装置
10.4 SEMによる元素分析
10.5 透過型電子顕微鏡(TEM)
10.6 原子間力顕微鏡(AFM)
11.粘弾性と力学物性
11.1 弾性体と粘性体
11.2 クリープ(応力一定のひずみの変化)
11.3 応力緩和(ひずみ一定で応力の変化)
11.4 応力-ひずみ曲線
11.5 測定例:ポリビニルアルコールフィルムの力学物性
11.6 動的粘弾性(DMA)
12.付録:フーリエ変換
演習問題
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