【通信講座】
ぬれ性の測定・評価の入門講座
~接触角・表面張力・表面自由エネルギーの基本概念からぬれ性を理解する~
あいまいだった「ぬれ性」をこの講座ですっきり理解
界面・表面に携わっている技術者・研究開発・品質管理等の皆様に必須の講座です
化学がバックグラウンドではない方、専門外の方にも理解いただけるように
準備 → 理論 → 測定 の三段階で解説
接触角・表面張力・表面自由エネルギーの基本概念からぬれ性を理解しよう
本講座終了後は、ぬれ性の基本と本質を理解していただき、
一旦身についた知識・考え方は業務に末永くお役に立つと考えております
開講日 | 2025年7月8日 (火) | ||||||||||||||||||||||
講座回数 |
3回コース(7月8日~12月下旬) |
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1口の受講者数 |
1口3名まで受講可能 |
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受講料(税込 |
1口 62,700円 ( E-Mail案内登録価格 59,565円 )
定価:本体57,000円+税5,700円 会員:本体54,150円+税5,415円
[1名受講も可能です]
金額追加で受講可能です
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スケジュール |
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受講条件 |
※お申込み前に(1)~(2)を必ずご確認ください ・テキスト、演習問題解答用紙などの各種データは、Excel、Word、PDF などを使用します(講座により異なる)。
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教材 |
■製本版テキスト: 各講につき各受講者1冊 Win・Macの両OS、スマートフォン・読書端末(iPhone、iPadなど) PDF(コンテンツ保護のためアプリケーション「bookend」より閲覧) Win・Macの両OS、スマートフォン・読書端末(iPhone、iPadなど)
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備考 |
□受講期間
お申込み後、お申込み受理の自動返信メールが届きます(申込期日:開講日当日まで)。
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【講師への質問】 |
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お申込み |
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講師 |
FIA 代表 福山 紅陽 氏
※元三菱マテリアル(株)、元協和界面科学(株)
【講師紹介】
趣旨 |
超親水・超撥水・超撥油など,表面のぬれ性を制御する技術が目覚しく発展しています。一方,ぬれ性は,接着性,離型性,防汚性,耐指紋性,洗浄性,分散性等,工業的に重要な各種特性にも密接に関連していることが知られています。
本講座では,まず準備編で,ぬれに関わる概念の全体像を概観するとともに,測定・解析を行ったりする際に必要となる基礎知識を説明します。理論編では,ぬれ性を支配する表面張力や分子間力を説明します。測定編では,接触角,表面張力,表面自由エネルギーの実際的な測定・解析方法や注意点について説明します。
プログラム |
<趣旨>
まず全体を見通すために,ぬれに関わる各種概念を概観し,それらがどのような関係にあるのかについて説明します。次に,物理量を表現したり測定・解析を行ったりする際に必要となる基礎知識を説明します。さらに,表面・界面に関する基本的な概念を詳しく説明します。
<習得できる知識>
・ぬれ性に関する概念の全体像
・量の表現と単位
・基本統計量
・実験の3原則
・数値の取り扱い
<講座項目>
1. ぬれに関する各種基本概念
1.1 ぬれ性
1.2 表面と界面
1.3 親水性,疎水性,撥水性
1.4 ぬれ性と接触角
1.5 表面張力と界面張力
1.6 表面自由エネルギーと界面自由エネルギー
1.7 表面張力の由来
1.8 分子間力
1.9 ぬれ性と分子間力
1.10 表面自由エネルギーの成分分けと表面自由エネルギー解析
1.11 曲がった界面とラプラス圧
1.12 ぬれ性関連で登場する代表的な物質
1.12.1 分子構造と親水性,疎水性の傾向
1.12.2 水
1.12.3 アルカン
1.12.4 アルコール
1.12.5 脂肪酸
1.12.6 石けん
1.12.7 ポリエチレン(PE)
1.12.8 ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)
1.12.9 シリコーン
1.13 ぬれ現象が関わる事例
1.13.1 日常生活
1.13.2 産業
2. 測定に必要な基礎知識
2.1 測定値の信頼性に関する技術用語
2.2 測定の意義
2.3 知りたいこととわかることの違い
2.4 量の表現と単位
2.4.1 量
2.4.2 単位
2.4.3 国際単位系(SI)
2.4.4 SI単位と併用できる非SI単位
2.4.5 次元
2.4.6 無次元量(次元1の量)
2.4.7 SI接頭語
2.4.8 温度の単位
2.4.9 物質量の単位
2.4.10 角度の単位
2.5 データの要約
2.5.1 分布
2.5.2 基本統計量
2.6 母集団と標本
2.6.1 母集団
2.6.2 標本
2.6.3 有限母集団と無限母集団
2.6.4 測定値のばらつきと無限母集団
2.6.5 母平均と標本平均
2.6.6 母分散と標本分散
2.6.7 母標準偏差と標本標準偏差
2.6.8 母数
2.6.9 生データのばらつきと標本平均という量のばらつきの違い
2.6.10 母平均の区間推定
2.6.11 母分散・母標準偏差の区間推定
2.6.12 最小二乗法
2.7 ばらつきとかたより
2.7.1 ばらつきとかたより
2.7.2 ばらつきの原因と対処
2.7.3 かたよりの原因と対処
2.8 Fisherの実験の3原則
2.8.1 実験の反復
2.8.2 実験の無作為化
2.8.3 実験の局所管理
2.9 数値の取り扱い
2.9.1 有効数字
2.9.2 有効桁数
2.9.3 有効数字の不確かさの解釈
2.9.4 標本標準偏差の値の有効桁数
2.9.5 有効数字どうしの計算
3. 表面と界面
3.1 物質の3態
3.1.1 分子の熱運動
3.1.2 分子間力
3.1.3 物質の3態
3.1.4 物質の状態変化
3.1.5 沸点と分子間力
3.1.6 超臨界状態
3.1.7 真空
3.2 表面と界面
3.3 バルク
3.4 表面,界面の重要性
3.4.1 表面処理の効果
3.4.2 表面,界面が関わる現象
3.4.3 表面,界面の効果
演習問題
文献
第2講:理論編
<趣旨>
ぬれ性は表面張力に由来し,表面張力は分子間力に由来します。第2講では,まず分子間力と表面張力について説明したうえで,それらと接触角がどのように関係するかを説明します。
<習得できる知識>
・分子間力の発現機構
・表面張力,表面自由エネルギーの概念
・接触角と表面張力との関係
・ぬれを制御するための指針
<講座項目>
1. 分子間力の発現機構
1.1 自然界の4つの力
1.2 粒子間の相互作用
1.3 相互作用の理解に必要な基本概念
1.3.1 原子の構造
1.3.2 電子の軌道
1.3.3 クーロン相互作用(クーロン力)
1.3.4 イオン化エネルギー
1.3.5 電子親和力
1.3.6 電気陰性度
1.3.7 極性分子と無極性分子
1.3.8 分極と双極子
1.3.9 分極率
1.4 分子間力(分子間相互作用)
1.4.1 イオン間相互作用(点電荷-点電荷相互作用)
1.4.2 イオン-双極子相互作用(点電荷-双極子相互作用)
1.4.3 イオン-誘起双極子相互作用(点電荷-誘起双極子相互作用)
1.4.4 双極子-双極子相互作用(配向力)
1.4.5 双極子-誘起双極子相互作用(誘起力)
1.4.6 誘起双極子-誘起双極子相互作用(分散力)
1.4.7 水素結合
1.4.8 分子間力に及ぼす重力の効果
1.4.9 フッ素系材料の分子間力
2. 表面張力と表面自由エネルギー
2.1 表面張力
2.2 表面張力の起源
2.3 表面張力の温度依存性
2.4 表面張力の定義
2.4.1 力としての表面張力
2.4.2 エネルギー的観点からの解釈 : 表面自由エネルギー
2.5 表面自由エネルギーと表面積
2.6 固体の表面張力,表面自由エネルギー
2.7 界面張力,界面自由エネルギー
2.8 付着・分離と表面自由エネルギー
2.8.1 界面における分離と付着仕事
2.8.2 Dupréの式
2.9 物質の大きさと表面張力
3. ラプラス圧
3.1 ラプラス圧のイメージ
3.2 界面におけるラプラス圧
3.3 毛管現象
3.4 Young-Laplaceの式
4. 接触角と表面張力との関係
4.1 ぬれ性と接触角
4.2 接触角の定義
4.3 Youngの式
4.4 臨界表面張力
4.4.1 Zismanプロット
4.4.2 臨界表面張力
4.5 ぬれの分類
4.5.1 状態の変化と自由エネルギー変化
4.5.2 付着ぬれ
4.5.3 Young-Dupréの式
4.5.4 拡張ぬれ
4.5.5 浸透ぬれ
4.5.6 浸漬ぬれ
4.6 ぬれを制御するための指針
5. ぬれ性と表面粗さ
5.1 粗面に関するぬれの理論
5.2 Wenzelの理論
5.3 Cassieの理論
5.3.1 複合面でのぬれ
5.3.2 Cassieの理論の粗面への応用
6. 静的ぬれと動的ぬれ
6.1 静的概念と動的概念
6.2 静的接触角と動的接触角
6.3 動的撥水性
6.4 静的表面張力と動的表面張力
演習問題
文献
第3講:測定編
<趣旨>
接触角,表面張力,表面自由エネルギーの実際的な測定・解析方法や注意点について説明します。
<習得できる知識>
・接触角,表面張力,表面自由エネルギーの測定方法と注意点
<講座項目>
1. 測定の一般的な注意点
1.1 測定値の信頼性
1.2 測定器の調整と校正
1.3 測定値の確認と再測定
1.4 表面評価に関する注意点
2. 接触角測定
2.1 接触角の解析方法
2.2 静的接触角の測定方法
2.2.1 液滴法
2.2.2 V-r法
2.2.3 そのほかの方法
2.3 動的接触角の測定方法
2.3.1 拡張収縮法
2.3.2 Wilhelmy法(垂直板法,プレート法)
2.3.3 滑落法(転落法)
2.3.4 動的撥水性の評価方法(動的滑落法)
2.4 接触角測定の特徴
2.5 接触角測定の注意点
2.5.1 接触角のばらつき
2.5.2 表面汚染の影響
2.5.3 表面帯電の影響
2.5.4 自重による潰れの影響
2.5.5 液量の影響
2.5.6 接触角解析方法の選択
3. 表面張力測定
3.1 表面張力の測定方法
3.1.1 Wilhelmy法(垂直板法,プレート法)
3.1.2 du Nouy法(輪環法,リング法)
3.1.3 懸滴法(ペンダントドロップ法)
3.1.4 最大泡圧法
3.2 表面張力測定の特徴
3.3 表面張力測定の注意点
4. 表面自由エネルギー解析
4.1 表面自由エネルギー解析の概要
4.2 表面自由エネルギー解析で何ができるか?
4.2.1 固体の表面張力の推定
4.2.2 表面自由エネルギー成分に基づく界面現象の理解
4.2.3 表面自由エネルギー成分に基づく材料設計
4.2.4 表面自由エネルギー解析の問題点
4.3 分子間力に基づく成分分けの概念
4.4 Fowkesの理論と検証
4.5 表面自由エネルギー成分分けの各種理論
4.5.1 Kaelble,Owens,北崎の理論
4.5.2 Wuの理論
4.5.3 酸-塩基理論
4.6 界面における相互作用
4.6.1 界面自由エネルギー
4.6.2 ぬれ性
4.6.3 付着仕事
4.7 固体の表面自由エネルギー成分の解析方法
4.8 プローブ液体の選択
4.8.1 プローブ液体の条件
4.8.2 Kaelble-Uyの理論で連立方程式を解くことの意味
4.8.3 接触角が解に及ぼす影響とプローブ液体の組み合わせとの関係
4.9 表面自由エネルギー解析による評価事例
4.10 表面自由エネルギー解析の注意点
4.10.1 解析理論の選択
4.10.2 表面自由エネルギーの成分数
4.10.3 プローブ液体の組み合わせの影響
4.10.4 プローブ液体のエネルギー値
4.10.5 液体のぬれ広がり
4.10.6 表面自由エネルギー解析の適用可否
演習問題
文献
【別冊付録】
別冊付録では,ぬれ性評価を理解するのに必要な高校レベルの数学,物理や,大学で登場する自由エネルギーの概念などを簡単に解説しています。また,より詳しく知りたいかたのために,各種関係式の導出なども解説しています。
1. 数学
2. 力学
3. 熱力学
4. 各種関係式の導出
※別冊付録は第1講のテキストと一緒に送付します
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