イベント名 | 高分子複合材料の強度と耐衝撃性 |
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開催期間 |
2025年10月27日(月)
13:00~17:00 ※会社・自宅にいながら受講可能です※ 【配布資料】 ・PDFテキスト(印刷不可・編集不可) ※開催2日前からを目安に、弊社HPのマイページよりダウンロード可となります。 |
会場名 | Live配信セミナー(リアルタイム配信) |
会場の住所 | オンライン |
お申し込み期限日 | 2025年10月27日(月)13時 |
お申し込み受付人数 | 30 名様 |
お申し込み |
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高分子複合材料の強度と耐衝撃性
~降伏現象のメカニズムと強度・耐衝撃性の改善法~
講師 |
山形大学 大学院 有機材料システム研究科・准教授 高山 哲生 氏
[専門]
高分子複合材料やポリマーブレンドの強度、弾性率や耐衝撃性などの力学特性に関するモデル化を行い、構築したモデルを用いて力学特性の最適化設計を行っている。
趣旨 |
高分子複合材料は、軽量性や加工性に優れ、多様な産業分野において広く活用されている。中でも、引張強さや衝撃強さに代表される力学特性は、構造材料としての設計や応用展開において極めて重要な物性であり、現在でも年間一万報を超える関連研究が報告されている。しかしながら、その多くは実験的手法や定性的解析に依存しており、材料構造や界面特性に基づく理論的な評価・予測手法の構築には未だ課題が残されている。
本セミナーでは、こうした現状を踏まえ、講師がこれまでに構築してきた、高分子複合材料の力学特性を理論的に導出する手法を体系的に紹介する。まず、材料力学の基礎に立ち返り、応力・ひずみ・主応力・降伏条件といった基本概念を整理する。そのうえで、熱可塑性プラスチックに対する引張試験、曲げ試験、衝撃試験、硬さ試験などの評価法に基づき、得られる力学物性と構造因子との関係性について解説する。
さらに、短繊維強化樹脂を中心とした高分子複合材料においては、界面せん断強さ、繊維配向、自由体積などがマクロスケールの力学応答に与える影響について論じる。また、ポリマーブレンドにおける複数の降伏挙動と、それに対応した有機系および無機系相容化剤による力学特性改善の設計指針を提示し、弾性率や衝撃強さの向上に資するアプローチを紹介する。
後半では、繊維強化熱可塑性プラスチックにおいて支配的となる三種類の降伏モードについて理論的に整理し、それらと力学特性の相関を明確化する。さらに、有機系添加剤やナノフィラーを用いた設計による性能改善の実例を取り上げ、設計指向型の材料開発への応用可能性を示す。
本講義は、力学特性の理論的予測と複合材料設計への実装に関心を有する研究者・技術者に対し、基礎から応用までの一貫した理解と実践的な視座を提供することを目的とする。
プログラム |
1.1 力学とは?
1.2 力の分類(負荷形態,負荷速度)
1.3 応力とは?
1.4 応力の分類
1.5 ひずみとは?
1.6 ひずみの分類
1.7 主応力と降伏条件
1.8 力学特性とは?
2.熱可塑性プラスチックの力学特性評価
2.1 3点曲げ試験
2.1.1 降伏開始応力
2.1.2 弾性率
2.1.3 ポアソン比
2.2 引張試験
2.2.1 破断伸び
2.3 ノッチ付き衝撃試験
2.3.1 ノッチ付き衝撃強さ
2.3.2 4つの破壊形態
2.4 ビッカース硬さ
2.4.1 降伏開始圧縮応力
3.高分子/繊維複合材料の界面力学特性評価
3.1 ショートビームせん断試験
3.1.1 繊維配向角
3.1.2 界面せん断強さ
3.2 引張試験
3.2.1 界面強さ
3.2.2 界面せん断強さと界面強さの関係
3.3 ノッチ付き衝撃強さと界面せん断強さの関係
3.4 示差走査熱量測定
3.4.1 固化温度
3.4.2 自由体積
4.ポリマーブレンドの力学特性
4.1 2つの降伏現象
4.2 降伏条件1 界面はく離
4.3 降伏条件2 せん断降伏
4.4 粒子分散系複合材料の弾性率
5.ポリマーブレンドの力学特性改善手法
5.1 Case1 有機系相容化剤
5.2 Case2 無機系相容化剤
6.繊維強化熱可塑性プラスチックの力学特性
6.1 3つの降伏現象
6.2 降伏条件1 界面はく離
6.3 降伏条件2 繊維の引抜け
6.4 降伏条件3 繊維の破断
6.5 繊維強化熱可塑性プラスチックの弾性率
6.6 繊維強化熱可塑性プラスチックの衝撃強さ
7.繊維強化熱可塑性プラスチックの力学特性改善手法
7.1 Case1 有機系添加剤
7.2 Case2 ナノフィラー
□ 質疑応答 □
※詳細・お申込みは上記
「お申し込みはこちらから」(遷移先WEBサイト)よりご確認ください。
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