| イベント名 | ヒト嗅覚受容体を用いた次世代においセンシング :におい情報DXへの挑戦 |
|---|---|
| 開催期間 |
2026年02月20日(金)
~ 2026年03月10日(火)
【ライブ配信】2026年2月20日(金)11:00~17:00 【アーカイブ配信】2026年3月10日(火)まで受付 (視聴期間:3/10~3/24) ※会社・自宅にいながら受講可能です。 ※講義中の録音・撮影はご遠慮ください。 ※開催日の概ね1週間前を目安に、最少催行人数に達していない場合、セミナーを中止することがございます。 【配布資料】 PDFデータ(印刷可・編集不可) ※ライブ配信受講は開催2日前を目安にS&T会員のマイページよりダウンロード可となります。 ※アーカイブ配信受講は配信開始日からダウンロード可となります。 |
| 会場名 | 【ライブ配信(Zoom使用)受講】もしくは【アーカイブ配信受講】 |
| 会場の住所 | オンライン |
| お申し込み期限日 | 2026年03月10日(火)16時 |
| お申し込み受付人数 | 30 名様 |
| お申し込み |
|
ヒト嗅覚受容体を用いた次世代においセンシング
:におい情報DXへの挑戦
~においの検知・識別、デジタルデータ化、伝送、再構成の実現と展望~
アーカイブ配信 ►受講方法・視聴環境確認(申込み前に必ずご確認ください)
ヒトの感じるにおいや香りを、1つのセンサーで感知、定量化、
におい・香りの定量化、匂いの数値化とデザイン、香りを活かした製品の開発・創出、
そのにおいの正体を突き止め、
| 講師 |
大阪大学 産業科学研究所 所長・教授 博士(農学) 黒田 俊一 氏
| セミナー趣旨 |
従来型においセンサは、主に酸化金属半導体や有機ポリマー半導体を用いて構成されている。しかし、これらをいくら組み合わせても、認識できるにおい分子には限界があり、とりわけ複数のにおい分子が混在する複合臭(事前情報なし)になると、得られるシグナルだけ
からそのにおいの正体を推定することは極めて困難であった。また、ガスクロマトグラフィー?質量分析計(GC?MS)を用いればにおい分子の組成情報は得られるものの、ヒトが感知しない分子まで検出されるため、複雑な成分表が得られるだけで、最終的に「そのにおいがどう感じられるか」を読み解くことは容易ではない。このような背景から、「におい情報DX」を実現するためには、
1)ヒト嗅覚が感知し得るすべてのにおい分子を検出できること
2)単純臭・複合臭を問わず同一フォーマットのデータとして扱えること
3)従来センサの弱点である水蒸気の影響を受けないこと
4)出力パターンがヒト嗅覚の知覚情報と相関すること
といった条件が求められる。我々は、ヒト嗅覚を担う約400種類の嗅覚受容体をセンシング分子とした「ヒト嗅覚受容体セルアレイセンサー」を実用化し、これらの要件を満たす世界初の技術として、NEDOの支援のもと研究開発を進めている。本技術が確立すれば、ヒトが感じるあらゆるにおいを普遍的なデータ形式で表現し、伝送・再構成することが可能となり、におい研究や産業応用に計り知れないインパクトをもたらす。
本講座では、まず従来型においセンサの基礎・歴史・現状、その限界を概説した後、我々が実用化したヒト嗅覚受容体センサの仕組みと性能について具体的に紹介する。さらに、World Business Satellite や がっちりマンデー!! でも取り上げられた社会実装例(AI調香師、ピンポイント消臭剤、デジタルフレーバー、デジタルフレグランス、におい品質管理など)に加え、本センサの登場によって初めて可能となる新たな研究・ビジネスの展望についても述べたい。
| セミナー講演内容 |
1)におい・香りの利用分野
・研究面と産業面
2)今までのにおい検出技術
・抽出法と濃縮法
・GC-MS-O
・2種類のにおい評価方法(組成と香調)
・従来型におい評価技術(各社の動向)とその限界
3)現在進行中の有望なにおい検出技術
・MIP法
・LSPR/SERS法
・MISG-LSPR法
・MSS法
4)ヒト嗅覚システムについて
・ヒト嗅覚システム概説
・嗅神経と嗅覚受容体とは
・嗅球に関して
・嗅覚受容体レパートリー
・嗅球のにおいマップ
・犬とヒトの差
・嗅覚受容体の進化
5)におい・香り情報のデジタルデータ化
・なぜ、嗅覚受容体用いるセンサでなければならないのか?
・ヒト嗅覚受容体センサの構成
・ヒト嗅覚受容体センサの高度化
・実際の測定例
・あらゆるにおいを約400次元のパラメータで表現する方法(においマトリックス)
・これまでのにおいセンサでは見えなかった世界
6)最近の嗅覚受容体研究
・嗅覚受容体の高発現化
・コンセンサス嗅覚受容体
・嗅覚受容体の立体構造
・他のグループの嗅覚受容体を用いた実験的アプローチ(酵母法)
・他のグループの嗅覚受容体を用いた実験的アプローチ(FET法)
・他のグループの嗅覚受容体を用いた実験的アプローチ(無細胞系法)
7)嗅覚受容体を用いて初めて分かった嗅覚の不思議
・におい分子間の相互作用
・Inverse Agonistの存在
・複合臭は個々のにおい分子応答の線形和なのか?
・濃度によらないにおい認識の仕組み
8)においマトリックスによるにおい・香りの定量的表現により初めて可能になった製品開発
・無臭の証明
・ピンポイント消臭剤(ウェーバー・フェヒナーの法則)
・においの再構成(匂いDXの実現へ)
・証拠に基づくアロマテラピー
9)これまでに放送されたTV番組から
10)大阪大学研究拠点の紹介
11)注目すべき他の研究者の仕事
質疑応答
※詳細・お申込みは上記
「お申し込みはこちらから」(遷移先WEBサイト)よりご確認ください。
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